中学生の頃、SLがまだ現役で走っていた
二俣線は掛川駅から新所原駅を結んでいた全長67.9kmの鉄道です。両駅で東海道線と合流します。東海道線の迂回路線です。
二俣線はローカル線ですから、複線化も電化もされておらず、主力はディーゼル車両でした。
私が子供の頃はディーゼル車だけでなく、蒸気機関車(SL)がまだ現役で走り続けていました。
主として貨物輸送用だった記憶がありますが、客車としても運行していました。
私も何度かSLが引っ張る客車に乗ったことがあります。
田舎をトロトロと走っているので、乗り心地はディーゼル車と変わらなかったと思います。
SLに乗ることに当時は特に何の感慨もありませんでした。それが普通だったからかな。
ただ、いかに50年以上前のこととはいえ、東海道新幹線は既に開通しており、国鉄の主要な幹線は電化、複線化されていました。
SLは当時既にかなり珍しい乗り物だったようです。
1970年頃にはSLは急速に減少し、1976年には全廃されたようです。
二俣線は私が高校生だった1971年3月迄SLが走っていましたから、結構頑張っていたのです。
現在でも大井川鉄道などで、観光用としてSLが走っています。
SLに乗る | 大井川鐵道【公式】 (oigawa-railway.co.jp)
ただ、今生きている人で純粋に移動用としてSLに乗った経験のある人はそれほど多くはないかもしれません。
結構貴重な経験をしていたんだ!
汽笛一声、校庭が真っ黒に
私が通っていた中学校のそばを二俣線が通っており、駅が近くにありました。
校庭から時折SLが走っているのが見えました。
たまたま体育の時間で校庭にいると、駅に止まっていたSLが出発の合図に汽笛を鳴らしました。
煙突からモクモクと黒い煙があがり、運悪く風に乗って校庭に・・・
たちまち校庭は真っ黒な煙が立ち込め、着ていた真っ白な体操着がススで灰色に・・・
ただ、こんなこともあり、SLにはあまりよい思い出はなく、ノスタルジーもたいして感じません。
SLファンの皆さん、ごめんなさい。
私には近代化の象徴である電気機関車に強い憧れを抱いていました。
中学生の頃はまだ乗ったことのない東海道新幹線に乗りたいといつも思っていました。
田舎者のひがみもあります。
車窓から見える浜名湖の景色はSLが走っていた頃と変わらず、結構癒されます。
お近くに来られましたら、ぜひ一度お乗りください。