関節リウマチ治療の最終兵器
妻は関節リウマチ治療のため、週1回自己注射を打っています。
もう10年以上になります。
ずっと妻が自分で打っていたのですが、今年7月に妻が倒れてからは私が打つことになりました
注射は「エンブレル皮下注50mgペン1.0mL」というものです。
コロナワクチンでおなじみのファイザーが製造し、日本では武田薬品が販売しています。
こちらがファイザーのサイトです。(患者と医療関係者用のサイトです。)
エンブレルは関節リウマチに対応する抗TNF療法のクスリで、上記ファイザーのサイトには
関節リウマチの病態に大きくかかわるTNFに直接はたらきかけるのが、抗TNF療法です。TNFが細胞表面のTNFレセプターと結合するのを阻止したり、TNFそのものが作用しないようにはたらきかけるのです。関節の炎症にかかわるTNFそれ自体をターゲットとし、炎症や痛み、そして関節破壊の進行を抑制することが特徴といえます。
抗TNF療法に使われる薬は、現在のところ、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)や他の抗リウマチ薬(DMARD)で十分な効果が得られなかった患者さんにのみ処方されます。炎症や痛みなどの症状の改善が期待できますが、副作用には十分注意する必要があります
と記載されています。
関節リウマチ治療の最後の手段ということになるのでしょうか?
こちらは日経メディカルのサイトです。
上記サイトによれば「炎症を引き起こす主要な体内物質TNFαの作用を抑え関節のリウマチの症状を改善し、骨などの損傷を防ぐ他、場合よってはベーチェット病やクローン病などの自己免疫疾患に使われる薬」とされています。
ただ注意すべき副作用として「重篤な感染症 、 敗血症 、 肺炎 、 ニューモシスチス肺炎 、 真菌感染症 、 日和見感染症 、 重篤なアレルギー反応 、 血管浮腫 、 浮腫 、 アナフィラキシー」があげられているほか、多くの副作用が指摘されており、使用には格段の注意が必要なようです。
取り扱い厳重注意に加え、この注射は高価です。
薬価は一本23,640円もします。
妻は名古屋市の負担があるため自己負担はありませんが、1割(妻は後期高齢者医療制度に加入しており、現在の自己負担は1割です)を自己負担すると年間12万円にもなります。
妻が注射を打ち始めたころは3割負担でしたから、月3万円(年間36万円)もかかることになります。
このため、妻が身体障害者3級の手帳を取得した時に大学病院の医師から注射を勧められた経緯があります。(自己負担がなくなるため)
リスクも価格も高いのがエンブレルです。
注射を打つのもなかなか大変
このエンブレル、週1回の間隔で私が注射で投与しています。
必要なものがこちら。
注射器ペン
Eベース(補助具)
エタコット(アルコール綿~大学病院の院内処方)
手順は
アルコール綿で消毒。キャップを引き抜き、ペンの薬液表示部とEベースのU字箇所が合うようにEベースを挿入。打つ部位は右足⇒左足⇒右腹⇒左腹のローテーションで、毎回変えます。
①Eベースを皮膚に密着させ、ペンを押し込む。
②ボタンを押し、約10秒間待つ。
③約10秒後、ペンとEベースをまっすぐ皮膚から話す。
終了したらEベース以外は専用の容器に捨て、病院に処理をお願いします。
絵でみると簡単そうですが、実際にやってみると結構大変です。
ステップ①のところでつまずくことがよくあります。うまく押し込めないのです。
先般妻が入院した際に看護師さんに打ってもらったところ、うまくいかなかったようです。
妻は10年以上もよく自分で注射を打ってきたなと感心する次第です。
私も慣れてくればスムーズに打てるようになるかな?
ただリスクの高い高価な注射ですので、気を緩めることなく、常に緊張感をもって注射にあたらねばなりません。
結構、気持ちの面で負担です・・・