介護認定を受けるために
妻が最初に倒れたのは昨年の7月8日のことです。
自力では歩けなくなり、家の中の移動は車いす、当然一人でといれには行けず紙パンツの利用も始まりました。
当時妻は要支援2でしたが、介護保険のサービスを受けるためには、要介護の認定が必要となります。
今日は妻の場合を例に介護認定について書こうと思います。
通常の介護認定は下記のように行われます。
名古屋市の認定の進め方は下記の通りです。
まずは申請書を作成
当時妻のところにはいきいき支援センター(地域包括支援センターのことを名古屋市はこう呼んでいます)の職員が定期的に訪問していました。
早速支援センターに連絡すると、7月13日に我が家を訪問してくれました。
妻の状況を確認すると、同日付けで介護区分変更申請書を書いてくれました。
上記サイトにもあるように地域包括支援センターに申請を代行してもらうことができます。
認定調査を受ける
2日後には認定調査の実施日が決まり、お知らせが届きました。
いきいき支援センターに申請手続きを依頼したことで、速やかに手続きを進めることができました。
名古屋市では、新規申請及び区分変更申請にかかる認定調査は、調査を専門に行う認定調査センターに委託しています。
調査当日は認定調査センターの調査員1名が自宅を訪問、いきいき支援センターの職員が立ち会ってくれました
ヒアリング項目は下記サイトにほぼ準じていました。
一つ一つ自分でできるか、介助が必要か確認していきます。介助が必要な場合は、どの程度の介助が必要か聞かれます。
妻はこのうち、第1群の基本動作・起居動作機能の評価の1~11迄が介助が必要、第2群はほぼ全てが介助が必要な状態で、その通り回答しました。
認知機能や社会的行動には問題はありません。
約1時間で調査は終了しました。
調査結果はコンピュータで判定(一次判定)され、さらに主治医意見書とともに介護認定審査会で審査・判定(二次判定)されることになります。
主治医の意見書が鬼門
調査は順調に終わりましたが、もう一つ必要な書類があります。
主治医の意見書です。
意見書は生活機能の低下の原因となった病気やけが、治療内容、心身の状態などについて、主治医に記載してもらう書類です。市区町村の依頼によりかかりつけ医が主治医意見書を作成します。
本来は事前にかかりつけの医師に連絡して(できれば診察を受けて)現在の状態を確認してもらわなければなりません。
妻は関節リウマチの治療のため大学病院に通院し、診療内容に応じて複数の医師の診断を受けていますが、主治医に該当する医師はいません。
やむなく関節リウマチを診断してもらっている医師を主治医として申請しましたが、この先生は膠原病内科の部長で助教授という立場にあり、簡単には診てもらえません。予約すら簡単ではありません。
気になったので、8月5日に予約を取らないまま診療に行き、現状を説明しました。
妻の現状を診てもらったあと、
「介護認定を申請していますが、先生のところに意見書の用紙が届いていますか」
と問い合わせたところ
「知らないなあ」
とあっさりした回答でした。
意見書の用紙は既に病院に発送されていたはずですが、偉い先生なので雑事にまでは手が回らないようです。
偉い先生に診てもらうと、こういう時は大変です。
結果が届いたのは1か月経過後
介護認定調査の結果は、原則として申請から30日以内に通知されることになっています。妻が申請したのは7月13日ですから、本来であれば8月13日迄には結果が届くはずです。
ところが区役所から届いたのは認定結果ではなく、「認定通知が遅れます」というお知らせでした。
名古屋市のホームページにも「審査・判定に必要な書類が揃うまでに時間を要すると、結果の通知が遅延することがあります。」とあり、やむをえません。
遅延している理由は「認定事務処理の遅延のため」と書いてありますが、釈然とはしませんでした。
その頃は既にケアマネージャーさんも決まっていて、これからどういう介護サービスを利用するか相談していました。早めにケアプランを作成し介護サービスを手配したいのですが、介護認定が届かないと思うように動けません。
要介護に判定されるのは間違いないというのがいきいき支援センターの職員の見解だったので、見切り発車もできますが(介護の認定日は申請日にさかのぼる)、等級が決まらないと使うサービスも決めづらいところがあります。
結局判定結果が我が家に届いたのは申請から1か月以上経過した8月20日(金)でした。
要介護5の判定でした。
ケアマネさんの話等からの推測ですが、判定が遅れたのは主治医の意見書の到着が遅れたことや最終判定を決定する介護認定審査会の開かれる時期がお盆休みと重なってずれ込んだこと、介護度が高かったため慎重な判定が求められたことなどがあると思われます。
要介護5の判定が届いたことから、週明けの23日(月)にはケアマネさんに連絡し、ケアプランを相談しようと思っていました。ところが翌21日に妻が再び倒れ、血尿が出たことから23日には大学病院に入院することになりました。
結局ケアプランは妻の退院に合わせてできました。大学病院の医師や看護師の意見も踏まえてプランができました。膀胱留置カテーテルを使い始めたことから、訪問介護ではなく、訪問介護を使うことにしました。(看護師でないとカテーテル交換ができません)
今もこの時作成したケアプランをベースに動いています。
結果的には要介護の判定が遅れたことが、より妻の状況に合わせたケアプランの作成につながったような気がします。
話が長くなりましたが、介護保険認定をスムーズに進めるためには
・地域包括支援センター等に申請書を作成してもらう
・主治医(かかりつけ医)との連携を密にしておく
ことが重要と感じました。