実家は更地で売却か古家つきで売却か?
今すぐではありませんが、相続した実家は早い時期に売却を考えています。
実家は築後31年を経過した2階建ての木造建築です。延べ床面積は152㎡あります。
築年数は経過していますが、近所の大工さんに建築してもらったものでまだ十分住める状態です。
隣には床面積82㎡の離れ(未登記)があります。こちらは立て替え前の建物を移築したもので、老朽化が進んでいます。
更に農家なので、農機具を保管したりする小屋が建っています。
もう一つ、こちらは建物ではありませんがちょっとした庭があります。
実家を売却する場合、建物付きで売却するか解体してから売却するかの二つの選択肢があります。
上記サイトにあるように、家屋を解体してから売却するメリットは
・新築の家が建てられる
・買い手がつきやすい
・契約不適合責任のリスクが低い
ことがあげられています。
一方、解体せずに建物付きで売却するメリットは
・中古住宅を検討している人を対象にできる
・解体工事費用がかからない
・税金(固定資産税)の軽減措置の特例が適用される
といった点です。
実家の周りは新築住宅はちらほら建てられているのを見ますが、中古で売買される例はあまりなさそうです。地価も安いですから建物にお金を掛ける方が多いとようです。まして実家は、築年数は31年と法定耐用年数(22年)を大幅に超えており、更地にした方が格段に買い手が付きやすいと思われます。
注意すべきは租税軽減措置と解体工事費用の問題です。
古家を残しておくと固定資産税が軽減されるが・・・
建物を解体してしまうと、実家の底地の固定資産税と都市計画税が一気に増加します。
www.city.hamamatsu.shizuoka.jp
今は住宅特例が適用されていますので、底地の固定資産税と都市計画税は合わせて54,936円で済んでいます。
もし建物を解体してしまうと特例が適用されないので、年160,085円と一気に105,149円も増加してしまいます。
一方建物の固定資産税・都市計画税計(59,176円)は課せられなくなるので、実質の増加は45,973円になります。
実家を建物付きで売却しようとすると簡単には買い手が見つからないため数年~10年くらいは売れ残る可能性があります。この場合実家をそのまま放置してはおけず、相応の管理費がかかります。
業者に管理を依頼すると月1万円(年12万円)はみておかねばなりません。
更に維持のために最低限必要な電気代と水道代(年約57,000円)、及び火災保険料(年24,740円)も必要です。
整理すると
建物を残した場合の年間コストは維持費+固定資産税で約256千円
建物を解体した場合は固定資産税がアップし160千円(維持費はほとんどかかりません)
となります。
家が簡単に売れないのであれば、建物を解体した方が年間の費用は10万円近く安く済みそうです。
実家に解体には多額の費用がかかり・・・
維持費の観点からは解体してから売却した方がよさそうですが、問題は解体費用です。
上記サイトによれば木造の場合坪約4万円程度の解体費用がかかります。
離れを含め建築面積は71坪ありますから284万円程度は見込んでおかねばなりません。
この他小屋の解体費用や庭の解体費用も見込んでおかねばなりません。
庭の解体はこちらのサイトでは約25万~40万円ほどかかるようです。
以上を合わせれば解体ひように350万円程度は見込んでおいた方がよさそうです。
解体費用を抑えるための留意点が下記サイトにでています。
実家には家財道具や農機具等が大量に残っています。これらを解体業者に依頼すると結構な廃物処理料金がかかることになりますので、解体前に計画的に処分しておく必要があります。問題は実家と私の住まいが100kmくらい離れており、妻の介護もあるため頻繁に実家に行くことができません。片づけは大変そうです。
自治体(浜松市)の補助金については、あまり期待はできそうもありません。
第3章 空家等の対策/浜松市 (city.hamamatsu.shizuoka.jp)
相見積もりも複数の地元業者と打ち合わせなければならず、これも簡単ではありません。
そう考えると解体費用を減らすのは大変そうです。むしろ廃物処理費用がかさむかもしれません。
ならば建物付きで売却するのがよさそうですが、簡単に買い手が見つかるとも思えず、維持費がかさんできます。
簡単に結論が出る問題ではありません。
まずは情報集め等できることから進めねばなりません。