世帯人員が増えれば生活費も増える
我が家は大人4人世帯です。娘二人は仕事をしており、私たち夫婦が年金生活者ということになります。
最近の我が家の家計支出(社会保険料等の非消費支出を除く)は216千円程度で、家計調査の世帯平均235千円、高齢者夫婦無職世帯の平均228千円を下回っています。もっとも我が家の家計支出は娘二人のプライベートな支出は含まれていませんので(把握できません)、家計支出の総額全てではありません。ただ食費等は娘の分も含まれていますので、世帯人員が多い分家計支出が多くなっているのは確かです。
そんなこともあり世帯人員と消費支出の関連を調べてみました。
家計調査年報(2021年)に世帯人員別の消費支出額(非消費支出は除く)が掲載されています。
それが下のグラフです。
当然ながら世帯人員が増えると消費支出も増えます。
ただ家計調査はサンプル調査なので、世帯毎の調査には限界があります。
世帯人員5人以上の家族はサンプル数が少なく、単純な比較はできません。
次に、世帯主の平均年齢もバラツキがあり、そこも踏まえておく必要があります。
世帯人員と世帯主の平均年齢は下記の通りです。
世帯人員1人 59歳
世帯人員2人 67歳
世帯人員3人 58歳
世帯人員4人 49歳
世帯人員5人 48歳
世帯人員6人以上 53歳
世帯主2人の世帯だけ60歳を超えており(70歳近い)、高齢者夫婦のみの世帯がかなり含まれていると思われます。単身世帯(世帯人員1人)の平均年齢も60歳近く、高齢単身者が結構含まれているようです。
単身世帯は支出が少ない
単身者世帯と世帯人員2人の世帯を比べると支出額に大きな差があります。
世帯人員2人の世帯の支出額は248千円、これに対し単身世帯の支出は155千円と10万円近く少なくなっています。
これを支出の内訳別にみたのが下のグラフです。
住居費以外は全ての項目にわたって、単身世帯の支出が2人世帯の支出を大幅に下回っています。
住居費だけは単身世帯の方が支出が多くなっていますが、これは単身世帯の方が持家比率が低く、家賃支出が多いためです。
ちなみに65歳以上の高齢者単身世帯の消費支出額は132千円とより少なくなっています。高齢者は持ち家比率が高く、住居費が単身者世帯の平均を9千円下回っていることが影響しています。
高齢者単身世帯は年金が手取り13万円以上あれば何とか暮らしていけそうです。
世帯人員に応じて増える費用は?
2人以上の世帯では世帯人員が増えると消費支出の金額も増えていきます。
増える金額は家族一人につき4万円弱というところです。
支出の内訳を項目別にみたのが下表です。
3人以上の世帯では子供の教育費が負担になってきます。
3人世帯で11千円、4人世帯では3万円もかかります。
教育費以外にも世帯人員に応じて増える費用が多くあります。
食料費、交通通信費、水道光熱費、教養娯楽費、被服費等です。
特に食料費、交通通信費、水道光熱費は支出額自体が大きいので、影響は無視できません。
食料費では外食費の他、肉類、菓子類の増加が顕著です。
水道光熱費はどれも増加していますが、特に水道代が目立ちます。
交通通信費では通信費の増加が顕著ですが、自動車関係も増加しています。
とはいえ、増える費用は一人につき4万円弱ですから、一緒に住めるのならそれにこしたことはありません。