リタイアおじさんの介護とシニアライフ

名古屋市在住の70歳。要介護4(身障手帳1級)の妻を在宅介護しつつ、シニアライフをそれなりに楽しんでいます。

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妻の握力僅か500g、されど500g

握力500グラムの壁

スポーツ庁の調査によると、65~69歳の女性の握力は平均24.85kg、75~79歳でも22.32kgとなっています。

体力・運動能力調査 令和3年度 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp)

(第1表の握力、上体起こし、長座体前屈EXCELをクリックすると数字が出てきます)

これに対し妻(68歳)の握力は僅か500グラムしかありません。平均の50分の1の握力です。妻は関節リウマチの影響で手首や指の関節が変形・損傷しており、握力が著しく低下してしまいました。

シニア世代が握力検査をする機会はほとんどありませんが(私は何十年も握力を計ったことがありません)、妻は一昨年11月、身体障害者手帳の障害等級変更申請に必要な医師の診断書を作成してもらうために握力を測定しました。

koichi68.hatenablog.com

こちらは、その際の診断書の一部ですが、握力は左右とも0.5kgと記載されています。

診断書は訪問医の作成ですが、診断書を作成するため自宅に握力計を持参して測定しました。

握力計の目盛は0.5kg単位となっており、0の上が0.5kgです。妻は握力計で測れる最低ラインということになります。

握力は物を持ったり、握ったりといった日常生活に欠かせません。

妻は車いす生活ですから重い物を持つことはありません。とはいえ、この程度の握力しかないと日常生活でできることが限られてきます。

妻は看護師の指導もあり、毎日2リットル以上の水分を補給しています。これに備え500mlのペットボトルに水をいれてテーブルに置き、いつでも飲めるようにしています。重さは500グラムくらいなので、何とか妻でも扱えます。(キャップは強く締めると開けられませんので、いつも緩めに閉めています。)

問題は冬です。お湯を飲むことになりますが、普通サイズの保温水筒では重くて扱えません。日用品ストアで350mlの保温水筒があったので、これを使っています。

容器とお湯で約500g、何とか妻でも使えます。

されど貴重な500グラム

それでもこの僅かな握力を使ってできることはあります。

ご飯の入った茶碗なら持てます。

スプーンとフォークを使って食事ができます。(重い金属製は厳しいので、プラスチック等軽いものを使用)

プラスチックのフォークだとうまく刺さらないので、その場合は先が金属のものを使っています。

コーヒー等も飲めます。(ただしカップはプラスチック製の軽いものを使っています)

歯磨きもできます。

洗濯ものがた畳めます。

スマホの操作もできます。(スマホ本体は軽いものを使っています)

テレビ・ビデオのリモコン操作もできます。(妻は大半の時間をテレビを視て過ごしています)

そして一番大事なことは

手すりにつかまって少しの時間なら立っていることができます。

これによりトイレでの用足しや着替え、ベッドから車いすへの移乗、手洗いなどができるのです。(介助者のサポートは必須ですが

妻が倒れて車いす生活になった頃は、こうした動作がほとんどできませんでした。おむつ替えはベッドで行うしかなく、介助者も大変です。スマホすら満足に操作できませんでした。

今は上記のことができ、介護も随分楽になりました。

もし、今より握力が低下すると、できることが減ってしまいます。

介護される側も介護する側も、つらい思いをすることになります。

僅か500グラムの握力ですが、貴重な握力です。

僅か500グラムの握力ですが、少しでも長くこの握力が維持できるよう、妻を支えていきたいと思っています。