私自身が使うのは問題ないが
昨日、妻あてに愛知県後期高齢者医療機構からこんな手紙が届きました。
県は違いますが、母にも同じ手紙が届いていると思われます。
なお後期高齢者医療制度は原則75歳以上の人が加入しますが、妻は特定疾病持ちのため特例で65歳から加入しています。
手紙の趣旨は、「マイナ保険証の有無にかかわらず、後期高齢者医療制度加入者宛てに令和8年7月末迄使用できる資格確認書を7月末中に届ける」という告知です。
妻の保険証は今年7月末が有効期限ですが、手続きをしなくても資格確認書を送ってもらえそうです。
私自身はマイナンバーカードを保険証として使うことに特に疑問は持っていません。
私にとってマイナンバーカードは本人確認書類(身分証明者だけでなく、ネットでの確定申告などでの本人確認にも使っています)としての他に、健康保険証、運転免許証としても使える便利なアイテムです。
外出の際マイナンバーカードさえ携行していれば、保険証も免許証も携行する必要はありません。
ただ妻や母にとっては、マイナンバーカードを健康保険証として利用するには大きなハードルがあります。
妻がマイナ保険証を使うには
病院や歯医者、薬局などで妻は保険証の提示が必要になります。
ただ妻がマイナ保険証を使おうとすると、立ち上がって読み取り機にカードを入れないといけません。
妻は常時車いすですから、手すりがないと立ち上がることはできません。
このため保険証を提示する手続きは全て私が代わって手続きしています。
私が妻のマイナンバーカードを使って手続きしようとしても顔認証では本人ではないので認証されません。妻のパスワードを知っているので、これを使えば手続きできないことはないですが、後ろめたいものはあります。
もう一つの問題は福祉給付金資格者証(名古屋市が発行するもので、これを提示すると妻の医療費自己負担がなくなる)を保険証と一緒に提示しないといけないことです。
こちらはマイナンバーカードに情報登録されていません。
自動受付ができないのであれば、マイナ保険証を使わずとも、紙の保険証(8月からは資格確認書)と福祉給付金資格者証を一緒に提示した方が医療機関もこちらもスムーズに手続きができます。
わざわざ妻のマイナンバーカードを持っていく必要もないので、今後も資格確認書を使い続けたいと思っています。
老人ホームで使うのは困難では
老人ホームにいる母はマイナンバーカードを持っていません。
ではマイナンバーカードを作成したら保険証として利用するかというと、それは困難だと思っています。
母は保険証を老人ホームに預けています。老人ホームに診療にくる訪問医や薬を届けてくれる薬局が保険証を確認したい時は老人ホーム側で保険証を提示しています。緊急で病院に行く時も老人ホーム側で用意してくれます。
ただこれは紙の保険証だからできることで、マイナ保険証になったら預かってはもらえないと思います。(保険証よりも情報量が多く、悪用のおそれがあり、老人ホームとしても預かりずらい)
入居者が自分の部屋で保管するしかないと思いますが、高齢で認知症のある入居者もいることから紛失(どこへしまったか忘れる)が心配です。
暗証番号に至っては、覚えていろというのが無理な話です。
緊急で病院に連れていかねばならなくなった時、保険証が見当たらないと大変です。
また、訪問委や訪問サービスを行う薬局が老人ホームにリーダーを持っていくのも簡単ではありません。
紙の保険証なら老人ホーム側で管理することで、医療機関が簡単に確認ができます。
老人ホームでは今後も紙の保険証(資格確認書)が使われていくような気がします。
年寄だからマイナ保険証が使いこなせないとは一概に言えないと思いますが、障害のある人、要介護状態にある人、施設に入っている人にとってはハードルが極めて高いと思います。