リタイアおじさんの介護とシニアライフ

名古屋市在住の71歳。要介護4(身障手帳1級)の妻を在宅介護しつつ、シニアライフをそれなりに楽しんでいます。

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病室の妻とやっと連絡がとれた

やっと妻から電話が

昨日、入院中の妻との連絡が取れないとの話を書きましたが、

本日昼にやっと妻から電話がかかってきました。

同室の患者さんが二人退院したことや、装着していた酸素吸入器が外れた(コロナという訳ではありません)ことから、看護師さんの補助と許可をもらって、病室から電話してきました。

電話の声は元気そうでしたが、開口一番足りないものの連絡が・・・

こちらも気にはなっていたところです。

最初にでてきたのがテレビカード、病室での娯楽はテレビだけですから案の定無くなったようです。

あとは靴下、麦茶のペットボトル、テレビ番組表(今日の新聞についてます)といったところです。

今までならすぐに駆け付けて届けるところですが、コロナ禍で土曜、日曜は病室への受け渡しはできません。

いくら早くても明後日(月曜日)の午後3時~5時となります。

不便でもやむをえません。

それでも連絡がとれたことで必要物が確認できたことでよしとせねばなりません。

連絡がなくともテレビカードやテレビ番組表、下着類は届ける予定でしたが、電話で確認できて何よりです。

退院後のことも考えておかないと・・・

妻から電話のあった2時間ほど前、泌尿器科の先生から電話がありました。

血尿は解消し、腎臓や膀胱等もだいぶよくなったようで、泌尿器科としての治療はほぼ完了のようです。

ただし、退院しても尿道カテーテルを外すことはできないようです。

自宅でも1日数回、貯まった尿をトイレに流す必要がありますが、2日ほど経験したので、対応できないことはありません。カテーテル自体は1か月毎に病院で交換することになります。

泌尿器科の治療は一段落しそうですが、次は呼吸器内科で治療が必要になるようです。

泌尿器科の先生は酸素吸入器が取れるまでは入院が必要という話でしたが、その後妻から酸素吸入器が外れた(一時的かもしれませんが)という連絡があったので、退院は早まるかもしれません。

大学病院は地域の基幹病院ですので、基本の治療が終われば完治しなくとも別の病院に移転するか、自宅療養のどちらかを選択することになります。

病状に関してなら入院前よりも状態がよくなっているのですから、自宅療養で問題ありません。

ただ、尿道カテーテルが外れないうえ、酸素吸入器も必要となる可能性があるようで、そうなると自宅での看護は結構大変です。

もう一つの問題は妻が支えにつかまってわずかの間でも立っていられるかということ。

今まではわずかの間でも立っていることで、その間のトイレや着替え、シャワーの介助ができました。

これができないと、いわいる寝たきり状態となり、私一人での介助には限界があります。

ヘルパーさんの支援や通所介護、場合によっては施設入所まで視野に入れておかねばなりません。

なにしろ要介護5の判定がでたのはつい1週間前のことで、今週はケアマネージャーさんに役所への届け出や介護品レンタル会社との打ち合わせで動いてもらっています。

来週になったら、早速ケアマネージャーさんに連絡して、退院を想定した今後の対応を相談しようと思います。

いずれにしても病室に入れないことで、妻や看護師さんから得られる情報には限りがあり、いろいろなことを想定して対応を考えておかねばなりません。

 

 

病室の妻と連絡が取れない!

唯一の連絡手段はスマホだけど

 先般書いた通り妻の入院している病院は面会禁止です。

病院に行っても必要物を届けるだけで、話はできません。

妻と連絡を取ろうとすると、スマホしかありません。

病室内の電話は基本禁止で、電話をする際は廊下に出て電話コーナーに行き、ここから通話することになります。

妻は今、自力で病室のベッドから起き上がることができませんし、まして車いすを自分で動かして移動することなど不可能です。

電話がダメならメールということになりますが、手首や指の関節が悪化してスマホを持つことや電源を入れること、文字をタップして入力することなどが困難です。

ごく簡単そうなことすらできないからこそ要介護5の判定なのです。

こちらから幾つかメールを入れていますが、数日たっても既読になっていませんから、スマホの電源すら入れていないと思われます。

そもそも自力で歩けなくなってから、自宅でもほとんどスマホを使っていませんでした。スマホを使う時は私が電源を入れ、使いやすい状態にして、ある程度の操作もこちらがしていました。

スマホを使うには看護師さんの介助が必須ですから、急用でない限りスマホは放置されていると思われます。

コロナ禍でなければ直接面会すれば話はできますが、今はそれがかなわない状況なので、頭を痛めています。

入院に付き添って以降、妻とは全く連絡が取れていません。

今は待つしか・・・

過去に妻が入院した時は結構メールがよく届いていました。

結構必要なものがでてくるので、その度メールで連絡がきました。

下着等は着替えが必要なので、着替えを届けるついでに頼まれたものを渡していました。

連絡がとれないと大丈夫かなと結構気になるものです。

そもそも今の病状、入院日数がどのくらいになりそうかもまったくわかりません。

もっとも、急ぎであれば、こちらから看護師室に問い合わせることができます。

妻も看護師さんにお願いすればスマホ操作を手伝ってくれると思います。

ただ、コロナ患者を看ていなくとも、今の状況では看護師さんは多忙を極めていると思われます。

入院患者さんも結構重い症状の方が多くいらっしゃるかもしれません。

そうしたことを考えると、急用・重要でない限り看護師室への連絡は避けるべきと思います。

妻も手足が不自由で看護師さんにたいへんな苦労をかけていますので、よほどのことがない限りスマホ操作の手伝いまで依頼することは遠慮していると思います。

連絡はとれなくとも、妻がいるのは安全・安心で設備・スタッフも最高に整った大学病院です。

じたばたせずに、連絡がないのは元気だからと信じて、無事退院できるのを待つことにしましょう。

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雨が続いた時はほとんど咲かなかったベランダのアサガオも、晴れたら急に咲き出しました。気分を変えて頑張ろう!

コロナ禍で病院での面会は禁止

入院必要物を届けに病院へ

妻の入院している大学病院はコロナ患者を受け入れており、コロナ以外の患者に対しても当然ながら面会禁止です。

とはいえ入院生活に必要なものは揃えておかねばなりません。

入院に際しレンタルのアメニティセットを案内されますので、最低限のものはなんとかなります。

寝巻、タオルの他にテッシュやコップなどが付いて1日374円です。

寝巻・タオルは消毒クリーニング付で、週2~3回を目安に交換してもらえます。

他に妻は紙おむつを使用しているので、これを利用すると別途1日429円かかります。

妻はベッドから自力で動けないうえ、気軽に洗濯物を取りに行って届けるのも困難なため、即刻頼んでおきました。

ただ、それ以外にもとりあえず必要なものがあり、入院当日に妻と話し合って下記のものを用意することにしました。

妻は何度のこの病院に入院しており、必要物も理解しています。

これらを持って昨日病院を訪問しました。

毎日服用している薬(入院日数の目途が立たないのであるだけ持参)

下着(シャツ類)

靴下

スリッパ

使い捨てマスク

スマホの充電器

目覚まし時計

リップクリーム

1週間のテレビ番組表(新聞についていた番組表、病室内の唯一の娯楽がテレビです)

ジュースのペットボトル(自分で買いに行けないので)

病棟内での物品受け渡しは禁止

さて、病院に着くとさっそく次の張り紙が

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当然ながら面会禁止ですが、患者との物品受け渡しは平日の午後3時から午後5時の間でのみ、家族1名のみに許可されます。

受け渡し時間はリタイアした私には問題はありませんが、仕事を持っている方には厳しい条件だと思います。

リタイアする前も妻はよく入院していましたが、会社帰り(午後7時ころ)に病院に寄って着替えの受け渡しをしていました。二日に一度は面会していたと思います。入院生活では結構洗濯物が出ます。

就業中の方は結構ご苦労されているのではないでしょうか。

さて、荷物を届けるためには、まず入館管理表の記入が必要です。

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これをエレベーター前の守衛さんに提出して病棟のエレベーターに乗ります。

妻が入院している階で降りると、病棟フロアは自動ドアで仕切られており、手前にあるインターホンでナースセンターにつなぎます。

こちらの名前と要件を伝えた後、エレベーターのそばにあるデイルームで待つことになります。

しばらくすると看護師さんが現れますが、こちらが持参した荷物を渡したところで、すぐ立ち去らねばなりません。長居は厳禁です。

病棟フロアに入れるのは、入院日と退院日のみです。

コロナ禍で、病院内のクラスターを防ぐための当然の措置です。

医療崩壊が叫ばれる中で入院させていただいたのですから、物品の受け渡しも最低限にして感染防止に協力するのは義務です。

入院中のことは病院にお任せするしかありません。

看護師さんにとって要介護5の妻の世話をするのは大変かと思いますが、よろしくお願いいたします。

 

 

妻が入院することに

導尿カテーテルから血が

昨日、妻が大学病院に入院しました。

実は21日(土)に妻が部屋で倒れ、大学病院の救急外来で診療を受けました。

倒れた際の外傷はありませんでしたが、肺に影がみられた他、排尿障害(排出障害)があることが判明しました。

www.tyojyu.or.jp

病院で導尿カテーテルを施してもらうと、結構な量の尿が排出されました。

導尿カテーテルについて | 患者様・一般の皆様 | 株式会社メディコン | Bard has joined BD (crbard.jp)

4時間くらい病院で治療を受け、23日(月)に泌尿器科の予約を入れてもらって、その日は自宅に戻りました。導尿カテーテルは装着したままで、取扱について指導を受けました。貯まった尿はトイレに捨てることになります。

救急外来では入院させることも検討されたようですが、病院自体は休みであり、コロナ禍での病床の問題もあって一旦自宅に戻ることになったようです。

要介護5の妻が導尿カテーテルをつけているとなると、トイレでの介助が一段と大変です。

それでもカテーテルの取り扱いは何とかできたので、やれやれと思ったのですが・・・

夜になって導尿カテーテルのチューブをみると、赤くなっています。それも結構濃い赤色です。

血尿です。

 尿に血が混じる。血尿を指摘された | 日本泌尿器科学会 (The Japanese Urological Association)【一般のみなさま】

翌朝(日曜日)になっても血尿は止まらず、大学病院の救急外来に電話して指示を仰ぐことにしました。

当直の先生と話し、今日は自宅で静養し、翌日にきちんと診療することになりました。

幸い妻の体調自体は特に問題は無いようです。

ただ、リュウマチ対応で強い痛み止めを服用していますので、血尿からくる痛みを感じていない可能性もあります。

大学病院から入院指示が

 23日(月)は病院へ行く日です。

朝になっても血尿は止まりません。

診断次第で入院の可能性も感じていました。

というか、できれば入院させて欲しいというのが本音です。

血尿が多く出ている以上、危険信号としては十分であり、徹底して検査をお願いしたいところです。入院しないと十分な検査はできません。

それに妻はここ1か月半、食事がほとんど取れず体が衰弱しています。

自宅療養では体調が急変した時、簡単に対応できません。

関節リウマチを起因に体のいたるところがダメージを受けており、一歩間違うと命に関わるため、病院でしっかりした治療を受けたいのです。

ただ、コロナ禍の中で公立の大学病院に病床の余裕がないことは周知のとおりです。

当然コロナ患者を受け入れており、地域の基幹病院としてコロナ病床の増床を要請されているかもしれません。

そんな中で、「入院させてください」とこちらから言いだすことはできません。

とはいえ、今の大学病院でなければ適切な治療はできません。30年くらいのカルテが保存されており、リウマチでなく複数の病気も抱えており、投薬量も多く、他の病院では受け入れてもらえません。

 様々な思いを巡らす中、血尿の状況を診た泌尿器科の医師の判断は

「入院してください」

でした。

その言葉を聞いて、正直ほっとしました。返事の

「わかりました。ありがとうございます」

は本音です。

医療崩壊が叫ばれる中で入院を指示していただいたことには感謝しかありません。

診療後、基本的な検査(血液採取、X線等)を受け、入院手続きに入りました。

入院当日は付き添いの私も病室に入れるので、看護師の質問を受けるとともに、入院に必要なものを確認しました。不足のものは翌日病院に持参しなければなりません。

入院日数は目安すら伝えられませんでした。

精密検査をしての判断になると思います。

自宅を出てタクシーで病院に向かったのが午前9時、病院での手続きを終えて自宅に戻ったら午後5時を回っていました。

昼食を取る時間はありませんでしたので、お腹はペコペコです。

でも何とか入院できてホットしました。

コロナ以外でも病気で苦しんでいる人は多い

コロナの蔓延期ですから、誰も感染を恐れて病院には行きたくはありません。

まして妻のかかっている大学病院はコロナ病棟を抱えていますから、よほどのことがない限り行きたくはありません。

ところが病院の外来は患者さんでいっぱいです。

患者さんは廊下で待つのですが、一つのフロアだけで100人くらい待っており、結構密の状態です。(一つの階に二つのフロアがあり、3階まであります)

しかも待ち時間の長いこと。妻は10時半の予約ですが、診察してもらった時は12時を過ぎていました。

こんなことはごく普通の光景です。その原因は一人の患者さんで15分以上診察の時間がかかることが頻繁にあるためと思われます。難しい患者さんが多く、押せ押せになっているのです。

医師の方も昼食もとらず、午後3時くらいまで診察をしています。

それだけ重い患者さんが多いと思われます。

不急不要な患者さんは来ません。緊急かつ重要だからコロナリスクにも関わらず、診察にくるのです。

コロナ対策で病床の転用が叫ばれていますが、コロナ以外で苦しんでいる患者さんも多いのです。

何よりコロナ感染者を減らすことが重要だと感じます。

私も妻の入院中は介護から解放されるため外食も可能になりますが、今の感染状況の中ではワクチン接種済でも外食する気はありません。

必要最低限の外出にとどめるつもりです。ただ、役所等この間に手続きをしておきたい事があり、それなりに忙しそうです。

 

 

100円ショップで介護小物を購入

どの程度有用かは使ってみて判断

近所の100円ショップ(ダイソー)を覗くと、種類は少ないながら、介護用品が置いてありました。

どの程度有用かは分かりませんが、100円なのでとりあえず使ってみて判断しようと思い数点購入してみました。

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まずは洗面器。

車椅子に座ったまま手洗い、うがいをするのに便利です。

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消臭ポリ袋。

介護用品ではありませんが、使用済み紙パンツをこれに入れてからゴミ袋に捨てています。サイズ大を買ったのですが、紙パンツを入れるにはやや小さいので、今後買うことはないかな。

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大人用おしり拭き

トイレットペーパーではうまくお尻を拭けない時に使用。結構便利です。

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おとな用からだ拭き。

シャワーでからだを洗えない時に使用。使い心地はいいようです。

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介護シーツ。

トイレが汚れやすいので、トイレマットとして使おうかと思っています。

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食事用エプロン(使い捨て)

車いすでうがいや手洗いをするので、水がこぼれやすく、つけていると便利です。

食事も手が不自由でこぼしやすいのであると便利です。

要介護5と認定された

要介護5は想定外!

遅れていた妻の要介護認定申請(要支援から要介護への変更)の結果が昨日やっと届きました。

要介護の認定は想定通りですが、驚いたのは要介護の状態区分

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何と一番上の区分「要介護5」に認定されたのです。

妻は確かに日常生活全てに介助が必要な状態ですが、認知症は全くなく、要介護3程度かなと考えていました。

介護等級があがるほど介護保険の支給限度も上がるのはありがたいのですが、状態がここ迄悪いと判定されるのは複雑な思いがあります。

要介護の認定基準は?

要介護の認定基準は厚生労働省によると、下記のように書かれています。

www.mhlw.go.jp

 要介護認定基準時間がベースとなるようですが、時間の算出についてははっきり分かりません。

おおよその目安は下記サイトにでてきます。

www.roujin-homes.jp

これによると、認知症の問題を別とすれば、妻は介護なしには日常生活を送ることはできない状態ですから、要介護4か5に該当することになります。

最終的には調査員の聞き取り調査に基づき、市町村の基準により判定されるようです。

妻の場合は

  • 車椅子でしか移動ができない(自分で車椅子を動かすことも乗り降りも不可)
  • 介助がないと着替えができない
  • 介助がないと排便、排尿ができない
  • 介助がないとシャワーすらできない(浴槽に入るのは介助があっても厳しい)
  • 介助がないとベッドから起き上がれない
  • 介助がないと食事が思うようにできない

といった基本的なことに加え、

  • 寝返りが打てない(褥瘡(じょくそう)のおそれがあります)
  • 食べ物を飲み込むことが思うようにできない(誤嚥(ごえん)のおそれがあります)

といったことも5判定の根拠となったと思われます。

調査員に質問されて気づいたのですが、爪切りや洗顔、整髪を含め自分だけでできることはほとんどありません。

早急にケアプランを作成しないと・・・

妻が自力で歩けなくなって1か月半が経過しましたが、状況は少しづつ悪化しているように感じられます。食事が思うようにできないことにより、体力も落ちています。

とりあえず介護判定が出たので、ケアマネージャーさんに至急連絡し、ケアプランを作成したいと思います。

リハビリや入浴介護等、早急に進めたいことが結構あります。

介護サービスについては細かいことはよく分かりませんので、ケアマネージャーさんとしっかり打ち合わせをしたいと思います。

ここが正念場なので頑張らないと・・・

 

 

 

認知症になったら預金が引き出せない

銀行預金は本人しか引き出せない

私が銀行に入った頃は(50年近く前のかなり昔の話ですが)、のんびりした時代で夫の預金を妻が引き出しに来ることは普通にありました。

会社の従業員数人分の預金通帳と請求書を代表の方が持参して、お金を引き出しにくることもありました。

当然ながら、夫婦間、親子間であっても、名義が違えば別人の預金です。

本人以外が預金を引き出すことは原則できません。

年とともに、本人確認が厳しくなってきました。

三菱UFJ銀行の例が下記ホームページに記載されています。

www.bk.mufg.jp

私の妻は、手首や指の力が低下してまともに字を書くことができません。

私が代わりに妻の通帳と印鑑を持って取引銀行に預金を引き出しに行っても拒否されてしまいます。女性名義の通帳を男性が引き出そうとすれば、本人でないことは明らかです。

妻の委任状があれば引き出せるかもしれませんが、委任状に妻が署名できません。

ただ、妻の預金を引き出せなくとも、預金の多くは私名義ですからさほど支障はありません。

問題は私が認知症になった場合です。治療費や介護施設の費用等を銀行から引き出そうとしても、簡単には引き出せません。

認知症が判明すれば、口座が凍結されるケースもあるようです。

預金者ご本人の意思確認ができない場合における預金の引き出しに関するご案内資料 (zenginkyo.or.jp)

www.resonabank.co.jp

成年後見人を選定するのもたいへん!

この問題は解決するための方法として成年後見人を選定する方法があります。

というか、これが正しい方法です。

ただ上記りそな銀行サイトにあるように、弁護士や司法書士など家族以外が選任されることもあります。また財産の管理は後見人などの権限となり、家族や本人の意向が反映されるとは限りません。さらに申立ての際も費用がかかるほか成年後見人に対して報酬の支払いが必要となります。

 成年後見人については次のサイトにまとめられています。

kaigo.homes.co.jp

成年後見人にかかる費用については次のサイトにでてきますが、初期費用(鑑定費用だけで10万円近くかかる場合あり)の他に毎月3万円程度の報酬がかかるようです。

souzoku.asahi.com

金銭面だけでなく、申し立ての手間(申し立ての前に相続人間の話し合いも必要)も煩雑であることから、預金引き出しのためだけに成年後見人を選定するのはあまり現実的ではなさそうです。

自分が認知症になる前に手を打っておかないと・・・

年を取ると認知症にかかる可能性も高くなるので、元気なうちに手を打っておいた方がよさそうです。

私が今考えているのは、しかるべき時になったら介護費用用の口座を作成し、そこに介護にかかりそうな費用を入金しておいて、同居している娘二人のうち一人に口座のキャッシュカード、一人に通帳と印鑑を渡しておこうと思っています。

キャッシュカードであれば本人確認は行われませんので、認知症になっても引き出しは可能です。もう一人が通帳で出入りをチェックしておけば、相続時のトラブル防止に繋がります。

本来は認知症になると預金引き出しの委任も成立しないのですが、元気なうちに引き出しを委任したということで(委任書類を作成した方がよさそうですが)、道義的には許してもらえるのかなと勝手に考えています。(元銀行員がこんなことを書いていいのかなとは思いますが・・・)

ただ、認知症で施設に入る時に施設から銀行に連絡がいったりすると預金が凍結されてしまい、この方法ではどうにもなりません。

では、介護用の通帳を渡す時に口座名義も変えておくということも考えられますが、この場合は娘への贈与となり、贈与税が課せられてしまいます。

なお、三井住友銀行に口座を開くと、申請すれば代理人キャッシュカードを発行してもらえ、代理人でも入出金ができます。

www.smbc.co.jp

ただし、「預金者ご本人さまの意思確認ができなくなってしまった場合は、成年後見制度をご利用いただくことで、ご本人さま以外の方がお取引することができます。」とありますので、留意が必要です。

現金で介護費用を用意しておくという手もありますが、防犯の問題があります。娘に貸金庫を借りさせ、その中に現金を入れておけば、現金を取りに行く手間はかかりますが、安全ではあります。税法上の問題(贈与等)がでてくる可能性はありますが、確認はしていません。

相続人に資金の余裕があったとしても、自分の介護費用は自分で負担したいものです。まして相続税がかかるケースではなおさらです。(相続人が介護費用を負担しても相続財産から控除されません)

ただ、有効な対策というと完全なものはありません。

高齢化社会の進展とともに、この問題の解決策がでてくることを期待したいところです。