この袋は?
先日、102歳の叔母(母の姉)のお通夜に出席した際、会葬御礼と一緒にこんな袋が入っていました。
弔事なのに赤白の水引が描かれた祝儀袋です。
袋の中を確認すると、5円硬貨が1枚入っていました。
私は前の会社で役員として人事・総務も担当していたこともあり、社員の親族の葬儀にも結構参加しましたが、こんな袋はいただいたことはありません。
調べてみると、これは長寿銭(ちょうじゅぜに)と呼ばれるもののようです。
長寿銭とはなに?配り方と使い方を解説 | 安心葬儀 (ansinsougi.jp)
上記サイトによると、「長寿銭は、故人が長寿で旅立ったことに対するお祝いと故人の長寿にあやかるようにとの願いを込めて、葬儀の際に小銭を配る風習です」とあります。故人の長寿を祝い快くあの世へ送り出すという縁起物のようです。
振り返ってみれば、当日はお通夜特有の重苦しい雰囲気がありませんでした。読経が終わると参列者全員の記念写真を撮影したのも、故人を快く送り出そうとする意図だったのかもしれません。
地域の風習というより100歳を超えて亡くなったことへの記念か?
長寿銭は全国で行われているのではなく、千葉、埼玉、群馬の一部でみられる風習のようです。何歳から長寿に該当するかの基準はないようですが、上記サイトでは個人が80歳以上だった時に配られていることが多いと書かれています。
今回亡くなった叔母は浜松市在住で、葬儀も近くの式場で行われました。浜松市で長寿銭の風習があるとは聞いていません。浜松市に住んでいた父の姉は100歳近く、義父(妻の父)は90歳を超えてから亡くなりましたが、長寿銭は配られていません。
今回長寿銭が配られたのは、100歳を超えて亡くなったことが大きいと思っています。祝儀袋の表面には満102歳という年齢や生年月日が印刷されていました。
長寿銭を配るかどうかは喪主が決めることのようですが、斎場から勧められたのかもしれません。
長寿銭の金額には5円、10円、50円、100円、500円があるようで、それぞれ意味があるようです。
今回頂いた5円には「長寿にご縁がありますように」という願いが込められているようです。
さて、頂いた5円をどうしたらよいかが悩みどころです。
買物に使っても問題ないようですが、せっかくですから財布に入れて縁起物にするのも悪くありません。ただ財布に入れたら、うっかり使ってしまいそうです。
そこで考えたのは、袋ごと母に渡すことです。老人ホームの自室に置いてもらって、長寿のお守りに使ってもらおうかと思います。
母は今93歳ですが、お守り(長寿銭)のご利益でお姉さんと同じように100歳迄生きられるかもしれません。
もし母が100歳まで生きられたら、母の葬儀にも長寿銭を配ろうかと思います。