月13万円で生活設計
つい先日ゲンダイに掲載された森永卓郎さんのブログで、月13万円の生活設計が提唱されています。
森永さんが触れている田舎暮らしは置いておくとして、月13万円で暮らしていけるか考えてみました。
とりあえず高齢者(75歳以上)二人世帯で、収入は夫7万円、妻6万円とします。
家は持ち家で、ローンは完済済、子供の教育費負担はないとします。
非消費支出(税金、社会保険料)
この年金収入では税金はかかりません。住民税非課税世帯に該当します。
後期高齢者保険料、介護保険料は夫婦ともにかかりますが、夫婦合わせて月2,880円です。
ここから先は総務省の家計調査でみた高齢者二人世帯の支出を参考にします。
家計調査の高齢者二人世帯の消費支出は224,390円ですから、ここから節約しないと13万円にはなりません。
食費
高齢者世帯の平均は65,804円ですが、外食、調理食品、菓子類、酒類を抑えて、月40,000円くらいに収めたいところです。
1日当り朝食150円、昼食450円、夕食700円あたりが目安となります。
ちなみに我が家の朝食はパン(一人8枚切1枚)、コーヒー、ヨーグルト、バナナ、りんごで、1日150円です。安い日に買って回しています。
住居費
住まいによりけりですが、高齢者世帯の平均14,500円は必要と思われます。
これも減らすのが結構厳しいですが、電気、水道の節約により17,000円くらいには抑えたいところです。
家具家事用品
モノを大切にすれば8,000円くらいでいけそうです。
被覆及び履物
仕事をしている訳ではなく、つきあいも最低限に抑えれば3,000円くらいでいけそうです。
保険医療費
高齢者世帯の平均は16,057円ですが、うち9,097円は保険医療サービスの費用です。要介護の状態にならなければ、7,000円くらいでいけそうです。
交通通信費
電話代は格安SIMを活用すれば4,000円くらいで済みます。維持費(駐車場、保険)のかかる自動車は止め、電車で移動しシルバー向けサービスを利用すれば6,000円くらいでいけると思います。合わせて10,000円です。
教養娯楽費、その他
ここまでで102,380円、13万円迄残り27,620円です。
これをを教養娯楽費、その他に回すことになります。(家計調査では合わせて66,411円)
趣味や楽しみ、付き合い等の費用で、絶対必要という費用ではないので、その気になれば圧縮は可能と思います。
お金のかからない楽しみを模索するということになるのでしょうか。
年をとれば行動範囲は狭くなりますので、できることも少なくなります。
多少の不自由さはあっても、生活できないことはないと思います。
貯蓄は必要
問題は病気になったり、介護が必要になった場合。
状況によりますが、13万円で回すのは難しく、貯蓄を取り崩すことになります。
高額療養費制度(住民税非課税なら月額24,600円が負担上限)や、高額医療・高額介護合算制度(非課税世帯なら医療費・介護サービス費合わせて年間31万円が負担上限)を活用したいところです。
また、介護保険の施設サービスおよび短期入所サービス(ショートステイ)を利用した場合は居住費(滞在費)・食費の上限が設定されています。
これらをうまく活用すれば、ある程度の費用負担は減らすことができます。
とはいえ、貯蓄が必要なのは言うまでもありません。
それ以上に日常の健康管理が重要になってきます。