リタイアおじさんのシニアライフ

69歳、リタイア後は自適の生活ができると思いましたが、要介護5の妻を支える毎日です

高齢者の社会保険料と税金

非消費支出の中身は

家計調査に非消費支出という項目があります。

消費しない支出ということで、税金(消費税等の間接税は除く)や社会保険料がこれに当たります。

年金受給世帯ではこれらの金額が控除されて年金が振り込まれることが多いと思います。

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下図は昨年の家計調査からみた高齢者世帯の年齢層別の非消費支出の月平均金額です。

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金額単位:円

ちなみに65歳以上の高齢者世帯の非消費支出の平均は月32,550円です。75歳を過ぎても月3万円くらいの税金・社会保険料を払っています。

では、非消費支出の中身はどうなっているかということで、高齢者世帯の非消費支出の内訳をみたのが下の円グラフです。

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2021年家計調査速報より

社会保険料の負担が税金を上回っています。非消費支出に占める社会保険料の割合は約6割を占めています。

税金では所得税の賦課はほとんどなく、住民税も所得税よりは多くなっていますが、それほど比率は高くありません。

一番多く払っている税金はその他の税(固定資産税や自動車税)ということになります。高齢者世帯は持ち家比率が高いので、その他の税の金額は現役世帯と変わりません。

一方、社会保険料の中では健康保険料と介護保険料の金額が圧倒的の大きく、この二つだけで非消費支出の半分以上を占めています。

高齢者世帯では社会保険料の負担が重い

上記の要因を探るために、年金収入毎の非消費支出を試算してみました。

高齢者二人のみの世帯を想定し、健康保険は後期高齢者制度に加入しているとします。

夫婦とも年金収入のみで。妻の年金収入は年100万円とします。この場合、妻の所得税、住民税は課税されず、社会保険料のみが賦課されます。

所得控除は配偶者控除基礎控除のみとしました。

夫の年金収入は年200万円、250万円、300万円の3ケースで年間の税金、社会保険料を試算してみました。

その結果が下のひょうです。社会保険料は世帯(夫と妻の計)の金額です。

なお住民税は市町村毎に計算方法が異なるので、名古屋市の基準で計算しています。

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単位:円

夫の年金収入が200万円の場合は、所得税、住民税とも課税されません。住民税非課税世帯になります。

これに対し健康保険料や介護保険料は収入が無くても保険料がに徴収されます。しかも一人一人が賦課対象となるため、支払う金額は大きくなります。

夫の年金収入が200万円の時は所得税、住民税は0なのに対し社会保険料は24万円になります。

夫の年収が250万円になると所得税や住民税が賦課されるようになりますが、合計で4万5千円程度でありそれ程大きな負担にはなりません。住民税が所得税より多くなるのは、この所得帯の法人税の税率が約5%なのに対し住民税率が10%近くになるためと思います。一方社会保険料は36万円超となり、その差は相変わらず際立っています。

年間収入が大半の高齢者世帯にとっては税金はそれほど重荷ではありませんが、社会保険料は現役時代と変わらず大きな負担であることは間違いなさそうです。

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ちなみに勤労者世帯の健康保険料と介護保険料の合計は年間30万円なのに対し、高齢者世帯のそれは21万円です。勤労者世帯の経常収入が710万円、高齢者世帯の経常収入が292万円ですから負担率(健康・介護保険料/収入)は勤労者世帯の4.2%に対し、高齢者世帯は7.2%にもなります。

高齢者の方が医療保険介護保険のお世話になることが多いですからやむをえないと言われればそれまでですが・・・

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