リタイアおじさんの介護とシニアライフ

名古屋市在住の71歳。要介護4(身障手帳1級)の妻を在宅介護しつつ、シニアライフをそれなりに楽しんでいます。

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年金繰り下げ待機に恩恵あり

年金の繰り下げ待機中は一括請求もできる

週刊朝日にまた年金繰り下げの記事が掲載されていました。

70歳超で死んだら年金繰り下げの恩恵なしという記事です。

news.yahoo.co.jp

少々わかりづらい記事です。

1回読んだだけでは意味が分かりませんでした。

分かりずらかったのは私が次のことを理解していなかったためです。

〇65歳になって年金受給権が発生しても請求していなければ、未支給年金(65歳から請求時点迄の分)を一括請求できる。(さかのぼり請求)

日本年金機構の下記ホームページの「厚生老齢年金繰り下げ請求にかかる注意点」の7に下記のことが書かれています。

「繰下げによる増額請求」または「増額のない年金をさかのぼって受給」のどちらか一方を選択できます
繰下げ請求をせず、66歳以後に65歳にさかのぼって、本来支給の年金を請求することもできます。70歳到達(誕生日の前日)月より後に65歳時にさかのぼった請求が行われると、時効により年金が支払われない部分が発生します。必ず70歳到達月までに請求してください。

老齢厚生年金の繰下げ受給|日本年金機構 (nenkin.go.jp)

本来、一括請求とは年金受給権が発生しているにもかかわらず、請求手続きを失念した人の救済措置として設けられたものですが、繰り下げ受給による支給額増加を期待して受給開始を延ばしている人にも適用されます。ただし繰り下げによる増額は認められず、65歳時点の金額で計算されることになります。

繰り下げ受給は請求して繰り下げ受給が開始された時点で繰り下げが確定するのであり、請求していない(年金の受給を受けていない)時点では繰り下げは確定していないということです。

〇未支給年金がある人が死亡した場合、遺族にその分が支給される。年金の繰り下げ受給を意図して請求をしていない分も未支給年金として同様の扱いを受ける。

年金を受けている方が亡くなったとき|日本年金機構 (nenkin.go.jp)

〇年金の消滅時効は5年である。

年金の時効|日本年金機構 (nenkin.go.jp)

未支給年金も5年分しか受け取れないことになります。

年金は70歳迄には貰った方が・・・

週刊朝日の記事は来春から始まる年金の繰り下げ上限年齢拡大(75歳迄可)に際し、上記の視点から問題点を指摘したものです。

年金の時効は5年ですから73歳になった時点で一括請求をすると3年分は貰えず、65歳時点での年金額の5年分が貰えます。その後支給される年金も65歳時点での額となります。

これを73歳の5年前、68歳時点で繰り下げ請求したとみなして、一括請求は68歳になった時点の年金(65歳より25.2%増)の5年分を払い、その後も68歳時点の年金を支給することが検討されているということです。

ところが、73歳で亡くなった場合はこの改正案が適用されず65歳時点の年金の5年分しか支給されないから不公平だと主張しています。

少々気の早い話で、法改正はこれからですから、確定してから対応を考えればよい話と思います。

そもそも70歳を超えて一括請求すれば時効分は払われませんから得ではありません。一括請求も選択肢として残すなら、70歳迄に請求した方がよいと思うのですが・・・

年金の繰り下げ待機中は選択肢が増える

週刊朝日の記事の是非はさておき、この記事を読んで私は年金の一括請求ができることを知りました。

年金の繰り下げ受給について書かれた本やインターネットのサイトは結構ありますが、一括請求に触れているものはあまり見かけません。

多くは生涯受取額を比較したうえでのメリット、ディメリットにページが割かれています。

65歳になったら、年金の受給を開始するか繰り下げ受給をするか選択しましょうというのが主です。

実際には3つの選択肢があります。

  1. 年金の受給を開始する
  2. タイミングをみて70歳になる迄に一括請求する
  3. 年金受給を繰り下げ、月々の受給額を増やす

1と2では金銭的なメリット、ディメリットはほとんどありません。(65歳から年金を受給した方が運用益が出ますが、今の低金利状況ではそれほど差はでません)

2と3のどちらかを選ぶとするなら、65歳になっても年金を請求せず待機しておいて、70歳迄に決めればよいことになります。

65歳時点で生活設計上年金受給が必要である方を別とすれば、とりあえず請求せず待機しておいて、その後の状況変化をみて対応した方が何かと有利に思えます。

もし

  • 一時的にまとまったお金が必要になった
  • 大病を患い、長生きするのが難しくなった
  • 予想以上に生活費がかかっている
  • 年金制度の改悪が議論され、先に貰った方が有利な状況が生じた
  • 65歳以降も仕事を続けていたが、退職せざるをえなくなった

といった事態が生じたら改めて検討すればとよいわけです。

その場合の選択肢は

  1. 一括請求をする(まとまった金は入りますが、その後の受給額は65歳時点の額です)
  2. 年金受給を開始する(増額された年金が受け取れます)
  3. 70歳迄待って、もっと月々の受給額を増やす

の3つとなります。

65歳からの5年間は結構いろいろなことがありますから、その状況をみて年金を受け取り方法を考える方が有利かと考えています。

私も68歳で年金は待機の状態です。基本的には70歳時点で受給開始を考えていますが、70歳迄の1年半の間に状況が変わることがないとはいえず、その場合は上記を踏まえ対応することになります。

記事本来の趣旨とは違いますが、年金の知識が浅い私にとっては役に立つ記事でした。

 

 

紙おむつ交換に100均グッズが大活躍

紙おむつ交換は難儀な作業

紙おむつの交換は介護の中でも結構きつい作業の一つです。

妻は入院前は、手すりを持ってつかまり立ちが10秒程度できたため、トイレで紙おむつ交換と排便ができていました。紙おむつも紙パンツで十分でした。

ところが退院後はつかまり立ちができなくなり、ベッドの上で紙おむつの交換をしなければなりません。

おむつは紙パンツは使用できず、寝たきり用の紙おむつと紙パッドを使います。

訪問看護師さんの作業を見ながらアドバイスを受け、やり方を習得しているところです。

ベッド上での紙おむつ交換は力仕事のうえ、便で手やシーツが汚れやすく、知恵と神経を使う作業です。

このため、いろいろなグッズを利用しながら効率的に紙おむつ交換をすることになります。

100円グッズが大活躍

今、紙おむつ交換で使っているグッズがこちらです。

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いつでもおむつ交換ができるようまとめています

先日のブログで紹介した、ダイソーで購入した100円グッズも入っています。

まずは、シーツに汚れがつかないように、ベッドに介護シーツを敷きます。

100均の介護シーツです。

シーツが汚れたら捨てればよいので便利です。

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次にベッドの高さを50cmくらいにあげます。

腰の負担が軽減されます。

ここから紙おむつの交換をしますが、まずは手の汚れ防止にビニール手袋をつけます。

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コロナ対策で貯蔵したあったため、今になって出番がきました。

おむつを交換する際、お尻を拭くのに役立つのが100均のおしり拭き。

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トイレットペーパーだけでは汚れを取り切れませんので、重宝します。

タオルも使いますが、お湯に浸す必要があり、おしり拭きの方が手軽です。

60枚入りですが、今は排便の回数が多いので1日に30枚くらい使います。

100円なので気になりません。

使用済の紙おむつも100均で買ったポリ袋に入れてから家庭用ゴミ袋に移して捨てることになります。

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46枚で100円と結構お得です。

100均グッズを買ったのは妻の入院前ですが、ベッドでおむつ替えをするようになってこれほど大活躍するとは思いもしませんでした。

今ではおむつ替えの必需品です。

尿道カテーテルを装着しているため紙おむつでの尿処理は発生しませんが、1日に何回も大便処理が発生しますので、グッズの出番も多くなります。

それにしても紙おむつ交換は手のかかる作業です。

リハビリにより妻が再びつかまり立ちができるようになることを期待しているのですが・・・

 

今日から訪問看護が始まりました

慌ただしく訪問看護が決まりました

妻が退院したことから、今日から訪問看護が始まりました。

当初の予定では要介護の判定がでたところで、ケアマネージャーさんと相談し、訪問入浴や訪問リハビリテーヨンを含めたケアプランを作成する予定でした。

ところが、要介護の判定が遅れ(申請後1か月で判定が出ず)、要介護5の判定が届いたのが8月20日(土)。その2日後には妻が入院したため、ケアプランは病状の経過をみてからとなりました。

退院のゴーサインが出たのが8月31日(火)の夕方、翌朝にはケアマネージャーさんに連絡して、その日のうちに訪問看護師を決めてもらいました。

昨日(3日)妻が退院すると、午後にはケアマネージャーさんと訪問看護師が自宅にきて妻の現状を確認するとともに、今後の訪問介護について協議、訪問看護業者と契約書を締結しました。

結構タイトな日程でしたが、ケアマネージャーさんが手際よく対応してくれました。

今日から2週間は毎日看護師さんが来てくれます

今日から2週間は毎日看護師さんが来てくれます。

退院する際、大学病院の担当医師から特別訪問看護指示書がでているためです。

homonkango.net

特別訪問看護指示書は退院の際、訪問看護師とケアマネージャーに手渡すように封筒に入れて渡されました。

大学病院としてもベッドを回すためには基本治療が終わった段階で退院を要請せざるをえず、特別訪問看護指示書を発行してくれたと思われます。また、ケアマネージャーさんからも関係各所に手を回していただいたようです。

私はこの制度を知りませんでした。介護の世界は奥が深いようです。

訪問看護士を依頼した場合、通常ですと介護保険の適用となり妻の場合1割の自己負担が生じますが、今回は特別訪問看護ということで医療保険が適用されます。

妻の場合、障害者3級の手帳を持っており、医療費の自己負担分を名古屋市が全額負担してくれるため、自己負担はありません。名古屋市民で助かっています。

www.kaigo-wel.city.nagoya.jp

特別訪問看護の2週間が終わると、通常の訪問看護となり、週2回の訪問となります。

当然ながら介護保険の適用に切り替わりますので、費用も1割負担が発生します。

自己負担額はケアマネージャーさんの計算で月14,633円(10月以降)と提示されました。

月1回の導尿カテーテルの交換は訪問看護師が行ってくれますし(大学病院の医師から許可がでています)、入浴介護や週1回の注射(エンプレル)も行ってくれるので、この程度の負担であれば有難いことです。

ちなみに月1回カテーテルを交換しに大学病院に行きますと、タクシー代だけで7,000円以上かかります。

なお、訪問看護師さんの利用は6か月となっており、継続するためには大学病院から再度訪問看護指示書を発行してもらわなければなりません。6か月後にケアマネージャーさんに相談することになると思います。

今日は二人の看護師さんが訪問。

体調確認に始まり、紙おむつの交換、体の清掃(タオルを使っての体拭き)等が行われました。

紙おむつの交換やベッドから車いすへの移動の介助等参考になることがたくさんあります。というか、一つ一つ覚えていかないと今後がたいへんです。

しばらくは介護の勉強が続きます。

妻が退院しました

何とか退院しました

このブログを読んでいただいている方にはご心配をお掛けしましたが、本日妻が退院しました。


10時迄に病院に来てくれという依頼だったので、午前9時半に病院に到着。

それから荷物をまとめたり、書類を確認していましたが、看護師さんが結構忙しそうに飛び回っていて、最後の説明と病室内の確認(忘れ物がないか病院側でも目を変えてチェックしています)に時間がかかり、病室を立ち去ったのは午前11時ころになりました。

妻によると世話のかかる患者さんが多く、看護師さんは大忙しだったようです。うちの妻も例にもれず結構世話がかかります。

看護師さん、どうもありがとうございました。

その後、会計をして病院のタクシー乗り場に向かいました。

あいにく強い雨が降り出したこともあり、いつもは数台待っているタクシーが今日は1台もいません。10分ほど待って何とかタクシーに乗ることができました。

今日も車いす毎乗れるUDタクシーのお世話になり、正午頃に何とか自宅に到着しました。

昨日中に電動ベッドの取り付けが完了

さて、退院に備え、昨日電動ベッドをレンタル会社の人に据えつけてもらいました。

妻が今まで使用していたベッドを解体した後、電動ベッドの設置開始です。

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今まで使っていた木製ベッドフレームは、部品部材6つのシンプルなものでしたが、こちらは介護用ベッドだけあってメカニックな構造をしています。

電源も2か所。

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マットレスを付けたところです。

マットレスは㈱モルテンのOSCARという製品のようです。

【特殊マットレス】オスカー|マットレス|製品情報|株式会社モルテン 健康用品事業本部 (molten.co.jp)

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マットレスのリモコンです。

妻は寝返りができないので、体位変換機能もついています。

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こちらはベッドのリモコン。

病院のベッドでよく見かけます。

なによりベッドの高さの調整ができるのが助かります

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ベッドサイドの手すり。

角度や高さも調整できます。

ベッドから車いすに乗降する際に便利です。

これから介護本番

午後3時からはケアマネージャーさん、訪問看護師さん、介護用品レンタル会社の方が集まり、これからの介護について相談しました。

明日以降2週間は毎日看護師さんや理学療法士さんが来てくれることになりました。

今日は1日中バタバタしていたので、ブログはここまでとします。

細かい話は明日以降書かせてもらいます。

妻の退院を巡り右往左往

当初は今日退院の予定だったのですが・・・

一昨日の夕方、大学病院の担当医(泌尿器科)から連絡があり、酸素吸入の必要はなくなったから退院の日取りを決めて欲しいとの連絡がありました。

提示されたのは1日(水)~3日(金)の間。

さすがに1日は日程的に厳しく、2日でお願いしたいと返答し、了解されました。

酸素吸入装置は不要となったものの、導尿カテーテルは装着しなければなりません。

医師の話では手すりを持てばつかまり立ちはできるとのことでしたので、入院前の状態に導尿カテーテルがプラスされるくらいかなと考えていました。

そうであれば入浴とカテーテルの取り替えをどうするか対策すれば何とかなるかという判断です。

ただ、病院で妻の状態を見た訳ではないので一抹の不安はあったのですが・・・

結局、退院は明日に延期

昨日は朝から退院に向けての準備開始です。

まずケアマネージャーさんに連絡して訪問介護の手配をお願いしました。

導尿カテーテルを常時装着しているので、入浴介護の相談も。

新たな介護用品の相談もしなければなりません。

妻が退院する日の午後にケアマネさんが自宅を訪問して、協議をすることにしました。

そうこうしているうちに、今度は病室の妻から電話がかかってきて、午後看護師さんから今後の介護について伝えたいことがあり、来院して欲しい旨の連絡がありました。

その後、ケアマネさんからも連絡があり、病院で一緒に話を聞きたい旨の依頼があり、了解しました。ケアマネさんも今後の介護の計画(ケアプランの作成)を作成するにあたり、妻の病状を確認したく大学病院に問い合わせていたようです。

ということで午後2時に大学病院に行くと、そこにはケアマネさんの他に、大学病院の患者サポートセンター(退院後の療養場所や在宅介護等の相談対応)の看護師2名、介護用品のレンタル会社1名も集まっており、総勢5名で看護師さんから妻の現状報告を受けました。

その後、私と看護師で妻の病室に行き、実地に現状を確認しました。

どうも妻は手すりを持ってすこしの間でも立っていることはまだ無理なようです。

リハビリをすれば今までのようにわずかな時間であれば立っていられるようになるかもしれませんが、しばらくは無理そうです。

ベッドから私の介助で起き上がるのも無理そうで、とりあえず電動ベッドが必須という結論になりました。

電動ベッド(レンタル)は今日(2日)にも手配できそうですが、搬入は午後となるため退院を1日遅らせるという結論になりました。退院前にベッドの搬入を終えていた方が何かと都合がよいからです。

妻は当面介護があってもトイレで用をたすことができず、紙おむつで用をたすことになります。

紙おむつの交換はベッド上で行なわざるをえず、昨日は看護師さんから紙おむつの交換の手順について実地で教育を受けました。

今までは、妻がトイレの手すりを握って立ってその間に私が紙パンツを交換していましたが、ベッド上での紙おむつ交換は私にとって高いハードルです。

電動ベッドだとベッドの高さが調節できるので、ベッドの位置を高くすると腰の負担が軽減され交換がしやすくなります。力仕事であることは変わりませんが、女性の看護師さんがてきぱきこなしているので、自分も頑張らねばなりません。

その意味でも電動ベッドがすぐ手配できたのはありがたいことです。

電動ベッドは要介護2以上からレンタルできますが、要介護認定(要介護5)がでた2日後、妻が入院したので、検討ができていなかったのです。

妻とは入院の日以来10日ぶりに顔を合わせましたが、元気そうで何よりでした。食事も病院食をおいしそうに食べているようです。

今日も明日も頑張らないと

今日はまず紙おむつパッドを買いにいかねばなりません。

3週間ほど前、amazonで紙パンツ大量購入したのですが、お蔵入りです。(再び使える日が来るとよいのですが)

電動ベッドは午後4時に搬入予定ですので、それまでにベッド廻りを整理しておかねばなりません。

今まで使っていたベッドは粗大ゴミ(廃棄料1,500円、昨夜名古屋市に申し込みました)として捨てるので、とりあえず解体しておかなければなりません。

妻のための食糧の買い出しもしておかないと・・・

明日(3日)は午前10時迄に大学病院に行って、妻を病院から連れて帰らねばなりません。

その前に退院手続きや会計も済ませておかねばなりません。

午後3時にはケアマネージャーさんが訪問看護士を連れて訪問されるので、これからについて相談する予定です。

導尿カテーテルの交換は紹介していただいた訪問看護師さんができるようです。

どういう事をお願いするか、こちらでも考えておかねばなりません。

 

 

妻の退院に備えて

退院後の選択肢は

昨日、大学病院の泌尿器科の先生から電話がかかってきました。

妻の病状についてです。

泌尿器科関係については順調に回復しており、腎臓や膀胱も大事には至りませんでした。

血尿もでていないようです。

泌尿器科だけからみれば退院は可能のようです。

ただ、退院しても現在装着している導尿カテーテルについては引き続き装着せざるをえず、月1回のペースで大学病院に行って取り替えてもらうことになります。

問題は気管支拡張症の症状があり、現在も酸素吸入が続いています。

www.jrs.or.jp

こちらは呼吸器内科が治療にあたっていますので、呼吸器内科の先生の判断によることになります。

泌尿器科の先生の話では(呼吸器内科の先生とはまだ話ができていません)、酸素吸入が続いている状態では退院は難しいとの話です。

ただし、酸素吸入が続いていてもいつまでも入院を続けることはできないので、次の選択肢を示されました。大学病院は基本的な治療が終われば、次の患者に備えてベッドを空けるため、退院を求められます。

〇別の病院に転院する

介護施設に移る

〇自宅で療養する

呼吸器内科の診断はこれからですが、いつ退院を求められてもいいように、対応を考えておかねばなりません。

自宅療養は結構ハードルが高い

自宅療養ができれば、それにこしたことはありません。

新型コロナの感染急拡大で自宅療養者の急増が社会問題となっていますが、妻の場合は病状が急変するような病気ではありません。

ただ、別の意味で高いハードルがあります。

まず、妻は要介護5(最高レベル)と診断され、介助者がいないと何もできません。

今のところ、手すり(介護用に設置した支え)につかまって10秒程度は立っていられるので、車いすへの乗降、トイレや着替え、シャワーなどができます。

支えがあっても立っていられなくなると、いわいる寝たきり状態となり、一人で介護を続けられるは不安があるところです。

第二に酸素吸入を続けねばならない可能性があります。

在宅酸素療法というものがあり、自宅でも酸素吸入は可能のようです。

【内科】慢性呼吸不全の治療法;在宅酸素療法の紹介【世田谷区三軒茶屋の近藤内科クリニック】 (kondo-cl.jp)

www.erca.go.jp

新型コロナの治療で酸素吸入が話題となっている中で必要な機器がすぐ手に入るのかという問題がありますが、それをクリアしてもケアはなかなか大変そうです。

妻は要介護5のうえ、別の病気も患っています。

いずれにしても医師との協議が必要です。

第三に導尿カテーテルを装着し続けなければなりません。

医師の話からして最短でも半年以上、場合によっては何年も装着し続けねばならない可能性もあります。

採尿バッグの処理等は二日間ほど試しており、それほど難しくはありません。

ただ、注意点も多く、取扱には結構神経を使わねばなりません。

www.crbard.jp

入浴はできずシャワーだけとなっていますが、冬場は湯舟で体を温めることができません。(入浴については介護サービス利用が前提ですが)

シャワーについても採尿バッグを濡らすことができないので、結構工夫が必要です。

要介護5で、酸素療養機器と導尿カテーテルを装着した妻(まさに満身創痍の状態)を介護するのはかなりの覚悟がいりそうです。

やるにしても事前の段取りが重要ですが、退院は結構急に決まるので、あまり時間は取れません。

他の病院への転院や介護施設への入所は私の負担はかなり軽減してもらえますが、それはそれでまた別の問題が出てきます。

とりあえず今日のところはこれで・・・

借入金が多いのは問題か?

昔は借入金の多い企業は警戒された

久しぶりに、経理・財務分析の話を書きます。

私が決算書を渡されて、貸借対照表を見る時、まず目が行くのが借入金の残高です。

銀行員時代から続く昔からの習性です。

私たち世代の感覚からすれば、借入金の多い企業は要注意という認識です。

財務比率の中でも借入依存度(借入金を総資産で割ったもの)が、とりわけ重視されました。

昔は借入金の利率が高かった

かつて借入残高の多い企業が警戒されたのは、金利負担が大きく、経営を圧迫するからです。

最近の銀行員の方や会社で経理に携わる方には信じられないかもしれませんが、私が銀行に入った当時の銀行の貸出金利は9%くらいが普通でした。

財務省の統計に法人企業統計調査(GDP推計等の基礎となる重要な統計です)といものがあります。

www.e-stat.go.jp

これによると私が銀行に入った1976年度の借入金の平均利率は9.1%という数字が出てきます。

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法人企業統計調査による年度の数値(%)、対象は金融機関を除く全業種

当時は10%以上の金利も珍しくありませんでした。

1976年度の企業の売上高営業利益率は3.2%、これに対し支払利息を売上高で割った比率は2.8%にもなりますから、営業利益の大半が利息の支払いで飛んでしまうことになります。

借金がいかに経営の重荷になるかお分かりになると思います。

ちなみにその頃の住宅ローンの金利が8%くらいですから、当時の銀行は住宅ローンに熱心ではありませんでした。企業に貸した方が金利が高く儲かるからです。

なぜそんなに貸出金利が高いのかというと、預金金利が高いからです。

当時は自由金利の預金はなく、銀行の定期預金、普通預金金利は金融政策により決定され全国一律です。

私が銀行に入った当時は1年定期預金で7%くらい、普通預金でも2%くらいの利息が付きました。

こうした高金利はバブル期を境に終焉、今は歴史的な低金利の時代です。

法人企業統計から借入金利子率の推移をみると一目瞭然です。

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法人企業統計調査による(%)

2019年度の借入金の平均利率は1.0%、1976年度から実に8%も下落しています。

支払利息を売上高で割った比率は0.4%しかありませんから、借入金が収益を圧迫する懸念は大幅に薄れています。

昔は銀行の融資先に対する姿勢も厳しかった

昔、銀行で借入の多い企業が問題視されたもう一つの理由は、企業の資金調達が厳しかったことです。

当時の企業は自己資本比率も低く(1976年度は14%弱しかありません)、必要な資金はもっぱら借入金に頼っていました。借入依存度は40%程度で推移しており、売上高の伸びは今よりのずっと高く、資金需要は旺盛です。

これに対し原資となる預金は思うように集まらず、各行とも苦戦していました。

当然取引先の融資要請には預金の制約からフルに応えられず、融資先を選別することになります。

このため、銀行の融資先に対する姿勢も厳しくなり、借金が多く財務に問題を抱えている企業は新たな資金調達がままなりません。

借入依存度の高い企業は金利負担が大きいうえ、先行きの資金調達が困難ということで、銀行から警戒されたのです。

低成長が続き、企業が収益力強化により自己資本比率をアップさせると、この状況は大きく変わりました。

企業の資金需要は大幅に減少、今の銀行は貸出先の確保と資金運用に悩んでいます。

お金を借りてくれる企業は銀行にとってたいへんありがたいお客様です。

業績と財務内容が悪化しない限り、銀行は積極的に融資に応じてくれます。

昔は預金の多い企業が銀行から歓迎され、借金の多い企業は敬遠されました。

今は、借入のある企業が取引先として歓迎され、預金だけの企業は歓迎されません。

貴重な収益源である利息を払ってもらえるからです。

設備投資等で借入が必要になった時等は、無借金の企業より借入実績のある方が、借入はスムーズです。

借入金も負債の一部でしかない

こうしてみると、負債の中から借入金だけを取り出してあれこれ言うのはもはや時代遅れかもしれません。

借入金も買掛金や支払手形などと同様に負債の一部という認識で問題ないと思います。

むしろ支払手形や買掛金は約定通り支払わないと信用不安を招きますが、借入金は銀行との関係を良好に保っておけば弾力的に対応してもらえるので、借入の方がよい場合があります。

大事なことは、貸借対照表中の負債のウェイトを減らし自己資本比率を高めることにと思います。

ちなみに、負債及び資本に占める借入金、仕入債務(支払手形、買掛金)、その他負債、純資産の比率の長期トレンドを先ほどの法人企業統計調査からみると下記のグラフになります。

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 純資産が増加する(自己資本比率が高まる)中で、借入金もまだ3割近くを占めています。

金利はまだまだずっと続きそうですから、借入をいかに活用するかが企業にとっても重要と思われます。