財務諸表を見る眼には自信があったのだが
25年間の銀行員生活の中で、支店での融資業務や本部での審査業務(支店から申請される貸出稟議書の承認)の経験が長く、上場企業から零細企業に至る迄、多くの企業の決算書を目にしてきました。金融庁の検査や日本銀行の考査、監査法人のヒアリングの際にも、取引先企業の財務内容について説明してきました。行員への研修も行ってきました。
こうした経験の中で、財務分析・決算書を読む能力については銀行の中でも上位クラスのものがあると自負しておりました。
自ら決算書を作らないと本当のことはわからない
その後中堅製造業に出向(半年後には転籍)すとと今度は決算書を見る立場から作成する立場に変わります。この会社で仕訳業務から決算の作成、税務計算から役員会での毎月の決算説明、はたまた会計システム構築まで経理・財務業務の全てに関与しました。振り返ると、19年間この仕事を続けてやっと決算書の見方が理解できたような気がします。齢60を過ぎてやっと財務分析を語る資格ができたような気がします。
何事も理屈だけではだめで、実践がなにより大切であることを痛感しました。
今銀行にもどればきっとよい仕事ができるかもしれませんが、それはかなわぬ事です。
遅ればせながら、財務分析についての自分なりの考え方をまとめ、少しづつブログに書いていければと思っています。