最初は銀行のオンライン端末
コンピュータとの付き合いは結構長く、最初にコンピュータに触れたのは今から45年前、新入行員として銀行の支店に配属された時です。最初は当座預金係でした。
当時は第一次オンラインシステムの時代で、手順書に従って端末機に口座番号・金額等を入力することで、預金の入出金を記録していました。
端末機にディスプレイは付属しておらず、入力内容は端末機のジャーナル(ロールペーパー)に直接印字されるため、ジャーナルの印字内容を見て正しければ入力指示ボタン(Enterキー)を押す仕組みです。当時の端末機はコンピュータというより、タイプライターの大きなものという感じです。
当座預金の場合は、入力指示の際に入力記録を確認しやすくするため、伝票(入金は紙の伝票、出金は手形・小切手)を挟んで印字していました。こうすることで、入力者以外の人が正しく記帳されたかどうか確認することができました。
問題は普通預金や定期預金の場合で、伝票ではなく顧客の持参した通帳に印字することから当然ながら伝票には記録されません。万一その日の勘定が合わなくなると、伝票と端末機のジャーナルを突き合わせる必要があり、結構難儀な作業に付き合わされたこともしばしばです。
なお支店の端末機とホストコンピュターとの通信は、電話機の受話器を音響カプラーにはめ込んで繋げていたと記憶しています。
視力を犠牲にして得たもの
入力の際はジャーナルの印字を見ながら作業していましたが、文字が小さいうえ、照明も明るいとはいえず、極めて目に負担がかかります。
最初の店には4年いましたが、その間に視力は1.5から0.5にまで低下、車の運転には眼鏡が必要なレベルになってしまいました。その後現在に至る迄同じような視力ですから、この仕事をしていなければ今も眼鏡は必要ないかもしれません。労災に近いものだと考えています。
入行後2年くらいして第2次オンラインシステムに切り替わり、ディスプレイも導入されてこの状況は改善されていきました。
もうちょっと早く導入されていればなと思いますが、後の祭りです。
ただキーボードはJIS規格ですから、現在のものと大差はありません。
入行1年目は伝票の入力ばかりをしていましたから、キーボードの位置は全て覚え、ブラインドタッチできる状態になっていました。
これがその後コンピュータに触れる際、抵抗なく入っていける基礎をつくってくれました。
視力は犠牲にしたけれど、結果オーライか⁇
判断は難しいところです。