リタイアおじさんの介護とシニアライフ

名古屋市在住の70歳。要介護4(身障手帳1級)の妻を在宅介護しつつ、シニアライフをそれなりに楽しんでいます。

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農地の相続税を計算する

税理士に相談するのが一番だけど

亡父の所有不動産の相続についての話の続きです。

ここでは相続税について、亡父の事例をもとにお話しをしたいと思います。

相続税を厳密に計算しようとすれば、税理士に相談するのが一番です。

ただ、最終的に相続税を納付するのであれば問題はないのですが、結果的に相続税が課されないケースの方が圧倒的に多く、懇意の税理士がいればよいのですが、そうでないとタダで相談を受けてくれるかどうかわかりません。

私は仕事柄税理士と懇意にしていたのですが、たぶん相続税はかからないという目算があり、個人的な問題を無償で相談するのは気が引け、自分で調べることにしました。

多くの方は税理士との接点はほとんどないと思いますので、悩ましいと思います。

相続税の課税価格を計算する

相続税の一般的な計算方法については、国税庁のサイトをご覧ください

www.nta.go.jp

基本的には相続税の課税価額を計算し、基礎控除を差し引いた額が課税遺産総額になります。

課税価額が基礎控除額いないであれば、相続税は課税されず、申告は不要です。

亡父の遺産は預金と生命保険と不動産です。これを法定相続人4名(母、子供3名)で相続することになります。

基礎控除額は5,400万円ですので、相続税課税価額がこれ以下であれば相続税はかかりません。

預金は相続手続きを完了していなくとも、残高は確認できますので問題はありません。(たいした金額は残っていませんでした)

生命保険は保険会社に連絡すれば保険金額を教えてくれます。非課税限度が2,000万円の範囲に収まりました。

と、ここまでは特に問題ありません。

農地の課税価格の計算は煩雑

問題は土地の相続評価額です。

通常は路線価方式を使い、計算もそう難しくはありません。

www.nta.go.jp

ところが亡父の所有不動産は農地及び路線価の定められていない地域の土地建物で、倍率方式で計算しなくてはなりません。(農家の自宅と田畑が相続財産です。)

f:id:koichi68:20210523195250j:plain



倍率方式とは、国税庁サイトの21で定められている評価方法で、少々計算方法が煩わしくなっています。

www.nta.go.jp

亡父の不動産の課税価額は種類と用途区分別に次のような計算が必要なことが分かりました。

  • 市街化調整区域内の農地、山林   固定資産税評価額×倍率
  • 市街化区域内の宅地        固定資産税評価額×倍率
  • 市街化区域内の農地        固定資産税評価額×倍率+造成費
  • 市街化区域内の建物        固定資産税評価額

種類と用途区分は固定資産課税台帳に記載されています。

固定資産税評価額は台帳を見れば分かりますので、倍率と造成費を調べなければなりません。相続に関する本をみても、農地を相続するケースはあまり多くなく、倍率や造成費等については触れられていないのがほとんどです。(税理士に聞けというスタンス)

やむなくネットを探すと、先ほどの国税庁のホームページから調べられることがわかりました。(ちなみに路線価もここから調べられます)
w.rosenka.nta.go.jp

該当の県(私の場合は静岡県)⇒クリックすると、下記サイトが開きます。

www.rosenka.nta.go.jp

次に評価倍率表を開き、該当の地域を探せば倍率がでてきます。

亡父の不動産では倍率が23倍にもなるものがありました。

路線価の評価では固定資産税評価を若干上回る程度が普通ですので、それほど差は出ませんが、倍率方式は要注意です。

宅地造成費も上記のサイトからその他土地関係(宅地造成費の金額表)をクリックします。ここでは静岡県の場合を貼り付けておきます。

www.rosenka.nta.go.jp

国税庁のサイトは結構役にたちます。税法の改定にも当然ながら即対応しますので便利です。信頼性は言うまでもありません。

これで亡父の不動産の相続評価額が計算できました。

預金と不動産の合計相続評価額は基礎控除に遠く及ばず、当初の想定通り相続税はかからないということが確認できました。

ということで、申告書作成の手間はかからず、税理士への支払もいらないようです。

都会と違って田舎の不動産なので、あまり価値がありません。

近くに店は少なく、車がないと生活できません。

相続財産の大半は農地、山林で買い手などありません。

そのうえ規制が多く、面倒な問題を抱えています。

これについては、別途アップロードしたいと思います。