訪問診療が身近に
妻は昨年10月から訪問診療を行っています。
クリニックは大学病院の医師に紹介してもらいました。
月2回の訪問診療を受けています。
内容は問診、視診、打診やバイタル測定(血圧、体温、脈拍等)が主です。
処方箋の作成(大学病院で処方してもらうリウマチ薬は除く)や予防接種(コロナやインフルエンザワクチン)、診断書の作成もお願いしています。
一方、今年から母が入所した介護付き老人ホームでの訪問診療が行われています。
老人ホームから送られてきた請求書の中に医療費の請求書が含まれています。
その中に在宅患者訪問診療料と書かれた明細書があり、訪問診療が行われていることがわかります。
この明細書が1月、2月とも3枚あり、どうやら母が入所している老人ホームでは毎月3回訪問診療が行われているようです。
母も91歳ですから、月3回も老人ホームに居ながらにして診療が受けられるのは助かります。(入所前は弟が車で医者迄連れていっていました。)
こちらのサイト(中央社会保険医療協議会総会資料平成29年11月)に老人ホームでの在宅医療についてのことが書かれています。
総-2_171110_在宅(その3)_セット版本番_v8 (mhlw.go.jp)
在宅医療は老人ホームにとっても欠かせない存在になっているようです。
有料老人ホームの入居者のうち介護判定を受けている人の6割以上が訪問診療を受診しているようです。
訪問医療の費用は老人ホームの方が格段に安い
妻は身体障害者1級で名古屋市から医療費の補助があるため。訪問診療に対する支払いは居宅療養管理指導料(介護保険適用)596円しかありません。
もし補助がないとすると、訪問診療料888円×2日=1,776円と医学総合管理料5,400円の1か月計7,176円の支払いが必要になります。(妻は後期高齢者医療制度に加入していますので1割負担で計算)
一方、母の場合は
訪問診療料が213円×3日=639円、医学総合管理料が750円の計1,389円で済んでいます。(母は1割負担です)
自宅に来てもらうのと、老人ホームで在宅診療を受けるのでは費用が違い、老人ホームの方がかなり負担が少なくなっています。
この理由は、診療報酬体系にあり、訪問診療料は下記サイトによると(20頁)
診療所が在宅医療を始める際の基本的な点数|Stu-GE-日医工 (nichiiko.co.jp)
妻は同一建物居住者以外が適用され888点、母は同一建物居住者が適用され213点となるようです。
一方、医学総合管理料は下記サイトによると
在宅時医学総合管理料及び施設入居時医学総合管理料|医師向け医院開業用語|医院開業 クリニック開業 医師開業はFPサービス (doctorsupportnet.jp)
妻の場合は在宅時医学総合管理料が適用され、上図の在宅支援診療所(1)の月2回以上、重症患者、患者数一人(一番上の左)が適用され5,400点となります。
一方、母の場合は下図の施設入居時医学総合管理料が適用されます。
母はこの中の在宅医療支援診療所以外の月2回以上、重傷者以外、同一建物内の診療患者数10人以上が適用され(下から2番目の右端)750点となるようです。
在宅医療支援診療所については下記サイトに説明があります。
在宅療養支援診療所|医師向け医院開業用語|医院開業 クリニック開業 医師開業はFPサービス (doctorsupportnet.jp)
妻が診療を受けている訪問医は在宅医療支援診療所(1)に該当し、母の入居している老人ホームに来てくれる診療所は在宅医療支援診療所の届出をしていないようです。(届出がなくても訪問診療は可能なようです)
いずれにしても、老人ホームではまとめて診察できるため、移動費用が少なくてすもことも考慮され、費用に大きな差が出ているようです。
母は月3回診断を受けて費用は月1,400円弱ですから助かります。
なお老人ホームでの訪問医療でも、薬は訪問医に処方箋を出してもらっています。訪問医のクリニックに隣接した薬局が薬を調剤しているようですが、老人ホームの職員がまとめて取りにいくのか、薬局が届けてくれるのかまではわかりません。母に面会できる日が来たら聞いてみようと思います。