リタイアおじさんの介護とシニアライフ

名古屋市在住の71歳。要介護4(身障手帳1級)の妻を在宅介護しつつ、シニアライフをそれなりに楽しんでいます。

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農地の相続には注意が必要

農地の相続手続きは難しくないが・・・

4年前に亡父の保有する農地を相続しました。

私は農地とは離れた場所に住み、農業を行う意思もありません。妻の介護もあり、物理的にも困難です。

できれば相続はしたくなかったのですが、長男という立場上、相続放棄をする訳にはいかず、他の相続人(母弟妹)は農地の相続を嫌がったので、やむなく私が農地を相続せざるをえませんでした。

農地は農地法により、利用、売買等が厳しく制限されており、何をするにも、農業委員会や市町村の同意が必要です。

ただ相続の場合は簡単で、届出だけで済みます。不動産登記も宅地等と変わりありません。

便宜がはかられているというより、農地を相続させようという狙いと思います。

仮に、農業委員会(ないしは市町村)の許可が必要となれば、私のような農業を行う意思のない者の相続は拒否されるかもしれませんので、その方が助かります。相続したくはないのですから。

私の場合は浜松市に届出をするだけでした。

浜松市農業委員会は区役所内にあり、窓口に出向くと、比較的簡単に受理され、その場で受理通知書が交付されました。

ただ、農地の相続はこれだけでは終わりません。私の場合は土地改良区と農地バンクで苦労しました。生前に父が伝えてくれていればよかったのですが、何も伝えられることなく亡くなりました。母もよく分かっていません。

土地改良区でひと悶着

 父が亡くなってしばらくすると地域の土地改良区の役員から相続届を出すよう母に依頼がありました。母はどうしていいかわからず私に相談がありましたが、とりあえず相続は事実なので捺印して渡すよう依頼しました。

すると今度は土地改良区の事務局から通知が届き、賦課金を口座振替で引き落としたいので農協の口座振替依頼書を返送するよう依頼してきました。未精算の費用もあるようで、それは至急払って欲しいとに依頼も添えてありました。

ただ、土地改良区とは何か、どの土地が土地改良区の対象になっているのか、賦課金の根拠は何か等一切説明の文書が添付されていません。

やむなく、まずは土地改良区について調べてみました。

土地改良区とは、土地改良法により成立を認められている公法人で、かんがい排水事業(用水路・排水路整備)、圃場整備事業(農地を整備し田畑に水を引く)等の土地改良事業、用排水路等の維持管理などを行っているようです。

土地改良区とは - 浜松土地改良区 (midorinet-hamamatsu.com)

問題は その地区内にある土地について、土地改良法第3条の資格を有するものは、設立の同意、不同意に関係なく、すべてその土地改良区の組合員になることです。

農林水産省に問い合わせたところ、相続した場合も組合員になるとのことです。脱退は認められないとのことでした。(土地改良法42条)

組合員である以上、毎年賦課金を納めなければなりません。

農業用水を維持するためには当然ということなのでしょうが、私のように離れた土地に暮らしていて農業をしない人間にとっては腑に落ちないところもあります。

賦課金を納めないためには相続放棄をするしかないようです。

とりあえず賦課金は払わざるをえないようですが、詳細が分からないので、土地改良区に該当する土地の明細、土地改良区の定款・賦課金の根拠等が分かる書類を提出してもらうよう依頼しました。

明細を見ると、土地改良区内に相続した田が1筆、水利組合内に畑が4筆あります。

このうち、田は相続財産には入っていない(他人名義の土地のようです)ことが判明しました。土地改良区に話をすると、改良区で所有者を確認のうえ、所有者が違うのであれば支払は不要ということになりました。
畑の4筆については、水利組合から賦課請求されています。水利組合分については土地区画整理組合では分からないという返事でした。

水利組合は土地改良区と違い法的な根拠がなく、賦課金も話し合いにより解決するようになるようです。

水利組合(用水組合、土地改良組合)とはどのような組織ですか。|徳島県庁コールセンター すだちくんコール (tokushima.lg.jp)

私が直接水利組合に電話をし、該当の土地がミカン畑で手入れもされず放棄されており、かつ遠方に住んでいることを説明すると、賦課金の支払は必要ない旨の回答をいただきました。

ということで土地改良区、水利組合分とも賦課金の支払はないことで決着しました。

実は、金額も年3万円程度なので払う方向で考えていたのですが、きちんと内容を調べることにより解決することができました。(なお、亡父生前の未払い分は支払っておきました)

相続した時点で解決しておかないと、子孫の代迄永遠に支払義務が発生することになりかねません。無事決着してよかったと思っています。

農地バンクから書類が届き

父が亡くなってから1年後、今度は農地中間管理機構(農地バンク)から変更届出書を出せという督促状が届きました。

相続した田の一部を父が亡くなる数年前から、別の方に耕作を依頼しているという話は聞いていました。ただ誰にどういう契約で耕作をお願いしているかは聞いていません。母も分かっていないようです。

督促状が来て初めて、農地バンクに貸し出していることが判明した次第です。

農地バンク事業(農地中間管理事業)|静岡県公式ホームページ (pref.shizuoka.jp)

変更届出書自体はすぐ提出しましたが、父がどういう契約で貸し出したかは判明しません。農地バンクの担当者に電話しても教えてもらえません。

やむなく浜松市役所(農業委員会事務局)に電話で相談すると、契約書のコピーや農地の利用設定権通知書を郵送してもらえました。

該当の土地(田)や契約の期限、賃貸料も記載されており、契約の内容が理解できました。

農地の相続には注意を

土地改良区も農地バンクも公的な仕組みですが、相続する前に内容を知らされていないと相続の際にトラブルになりかねません。

抵当権の設定などは土地の登記簿を見れば確認できますが、土地改良区や農地バンクのこと迄は記載されていません。市町村の固定資産評価・課税証明書にも記載はありませんのでご注意ください。

また、相続の際に上記にからみ書類の捺印を求められても、きちんとした説明を受けることをお勧めします。どうも説明を端折りたい人が多いような気がします。

農業をしないのであれば、農地は相続しないのが賢明です。やむなく相続する場合にはそれなりの覚悟が必要です。