介護にかかる時間は?
妻は要介護4で身体障害者手帳1級と判定されており、毎日が介護の日々です。
厚生労働省が公表している「2022年国民生活基礎調査の概況」という資料に同居介護者の介護にかかる時間が掲載されています。
上記PDFの最後の方に介護度別の介護時間の割合が掲載されています。
妻と同様の要介護4の人については
ほとんど終日 41.2%
半日程度 20.0%
2~3時間程度 9.4%
必要な時に手を貸す程度17.4%
その他・不詳 11.9%
となっています。
終日と半日程度を合わせると6割に達し、日常生活が介護に忙殺されている状況に見えます。
直接介護する時間は少ないが・・・
では私の場合はどうかというと
「ほとんど終日」とも言えますし、「必要な時に手を貸す程度」とも言えます。
質問の趣旨が直接介護をしている時間というのであれば、「必要な時に手を貸す程度」という回答になります。
私が妻に行っている介助は
〇ベッドから車いすへの移乗及び車いすからベッドへの移乗~1日10回、かかる時間は計10分程度
〇着替えの介助~1日2回、計10分程度
〇トイレ介助~1日4~5回、かかる時間は計20分程度
〇カテーテルに溜まった尿の処理(トイレに捨てる)~1日2回、かかる時間は計10分程度
〇お湯を入れたポットの用意~1日5~10回、かかる時間は計15分程度
〇ホットタオルの用意~1日3回、かかる時間は計5分程度
以上が毎日行っている介助ですが、全部合わせても1時間程度で2時間もかかることはありません。
この他、週に1回のエンプレムの注射(1回5分)や夏場の清拭介助(週4回、1回10分程度)がありますが、大して時間はかかりません。
もちろん食事の支度や片づけ、洗濯、掃除等は全て私がしていますが、こちらは介護というよりは家事です。介護が必要な人がいなくても誰かがしなければなりません。
妻が倒れて2年半になりますが、介護の仕方も慣れてきているので、私自身の介護の負担感はほとんどありません。
妻はさすがに要介護4なので自力で移動することはできませんが、手すりを持って一時的に立つことができるので、介護の負担が随分軽くすんでいます。
だからこそ要介護4でも在宅介護ができるということでもあります。
もし妻が手すりを持って立つことができなくなると介護の負担は一気に増します。介護施設への入居も検討しないといけません。
介護のための拘束時間は長い
今のところ直接介護にかける時間は少なく、負担感も小さいのですが、別の問題があります。
妻は自力で動けないため、一人では何もできません。トイレに行くこともできませんし、水分を補給することもできません。急に体調が急変するおそれもあります。
基本的には介助者である私が妻に寄り添っていることが必要です。家にいなければなりません。介護のために拘束されている時間が長いのです。
冒頭の調査で要介護4の人に対する介護時間が終日と半日程度を合わせると6割に達するのは、こうした拘束時間を介護のための時間を考えている人が多いためと思われます。
もちろん買い物等もあり1日中家にいる訳にはいきませんが、私の場合1回の外出は30分以内にとどめ、長くても1時間以内には家に戻るようにしています。
もし妻から電話があればすぐに戻らないといけないので、家から1km以上離れたところには行きません。というか、行けません。
外出が制限されるのは結構なストレスです。
家でできる楽しみを探すしかありません。
今日は妻がデイサービスに行く日で、1週間に一度のゆっくりと外出できる日です。
妻が倒れてはじめて、自由に外出できることの幸せを感じるようになりました。