パスワードを共有するのは?
昨日の朝の情報番組(ZIP)でデジタル遺品の終活の話が出ていました。
デジタル遺品とは下記サイトによると、パソコンやスマホなどの端末、端末に保存された写真や画像、インターネットで契約した各種サービスなどの情報やデータを指します。
デジタル遺品って何?デジタル生前整理の方法もご紹介|小さなお葬式 (osohshiki.jp)
デジタル遺品はスマホやパソコンを通して利用されるのが通常ですので、本人が亡くなるとスマホやパソコンが開けなくなり、相続等で問題が発生します。
昨日のZIPでは生前にパスワードを共有しておく(家族にパスワードを伝えておく)のが大切という話でした。
こちらのサイトでもパスワードの共有が重要だと書かれています。
デジタル遺品とは?「パスワード解除ができない!」のトラブル防止は生前対策の「デジタル終活」が重要 | 相続会議 (asahi.com)
ただ私はあまり賛成できません。
そもそもパスワード管理の基本とは
〇同じパスワードをいろいろなアプリで使い回ししない
〇パスワードは定期的に変更する
〇他者から推測できないようなパスワードにする
といったものです。
本来、パスワードとは複数のものを使い分けており、かつ頻繁に変更があるものです。その都度パスワードを知らせるのはかなり手間です。
中には全てに同じパスワードを使い、かつ変更もしないという方もおられるかもしれません。ただ、これはかなり危険です。3カ月に1度とはいかなくても、適宜変更しておくにこしたことはありません。
また、家族とはいえ見せたくない情報もあります。家族とはいえパスワードを教えるのを躊躇される方も多いと思います。
スマホの生体認証に家族を登録する
最近のスマホやパソコンでは生体認証(顔認証、指紋認証)でロックが解除できるものが増えてきました。
最近の機種では顔認証でも指紋認証でも複数を登録できるものが増えてきているので、家族を登録しておけば万一の場合家族がスマホやパソコンを開くことができます。
これなら機種変更時のみ家族を登録するだけですむので、メンテナンスが簡単です。
デジタル遺品はこまめにバックアップ
私はスマホで撮影した写真は、そのままにせず、逐次整理するようにしています。
どうでもよい写真は削除し、残りはUSBハードディスクやUSBメモリに複写 しています。
スマホやパソコンが故障してデータが抜き出せなくなることもありますし、誤操作で消してしまうこともあります。
他のディスクにコピーしておけばデータが無くなる心配はありません。
ディスクにはロックをかけていませんので、万一自分が亡くなっても家族がデータを見ることができます。
なお、きれいに撮れた写真があったら家族にメールやLINEで送っておくのがよいかと思います。葬儀の写真(遺影)によさそうなものがあったら保存しておいてくれそうです。
契約やサービスの一覧表を作成しておく
インターネットで契約した各種サービスなどは、契約先等が判明しないと相続の際に調べるのが大変です。
故人のスマホやパソコンを立ち上げることができたとしても、分からない契約もあります。
年を取ってくると何を契約しているか本人でもわからなくなることもありそうです。
契約の一覧表を書きだし、定期的な見直しを行うことが一番かと思います。
ほとんど利用していないものは都度解約しておくにこしたことはありません。
特にサブスクと呼ばれる動画等の定額配信サービスは、契約者本人が死亡しても解約手続きが取られない限り、契約は継続し課金が続いてしまいます。死亡した本人の相続人が代わりに解約手続きを取るしかありません。
契約者が亡くなるとサブスクはどうなる?サブスクの相続対策を解説 | 家族信託のことならファミトラ (famitra.jp)
契約先だけでもメモに残しておくことが大切なようです。