リタイアおじさんの介護とシニアライフ

名古屋市在住の71歳。要介護4(身障手帳1級)の妻を在宅介護しつつ、シニアライフをそれなりに楽しんでいます。

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死亡保険金は満額受け取れるとは限らない

夫婦それぞれ生命保険に加入中

私と妻はそれぞれ生命保険(積立式)に入っており、既に保険料の支払は終了しています。妻の保険についても保険料は私が支払いました。(妻は専業主婦だったため)

保険金は解約せず、死亡時に受け取る予定です。

保険の内容は

①私が被保険者となっている保険、死亡保険金810万円

保険契約者(保険料負担者):私

被保険者:私

保険金受取人:妻

②妻が被保険者になっている保険、死亡保険金1,200万円

保険契約者(保険料負担者):私

被保険者:妻

保険金受取人:私

となっています。

私が亡くなった際の方が保険金が少ないのも変に思われるかもしれませんが、これは保険の契約形態によるもので、もし私が60歳迄に亡くなった場合は2,500万円の保険金が受け取れる契約でした。

死亡保険金を受け取ると税金がかかるが

死亡保険金は満額受け取れればよいのですが、税金の問題があり簡単ではありません。

死亡保険金を受け取った場合の課税関係が下記国税庁のサイトに記載されています。

No.1750 死亡保険金を受け取ったとき|国税庁 (nta.go.jp)

保険料負担者と被保険者が同一の場合は相続税、違う場合は負担者と受取人が同一の場合は所得税、負担者と受取人が違う場合は贈与税が適用されます。

私が先に亡くなった場合は①の保険金が支払われ、保険料負担者と被保険者が私ですから、保険金受取人の妻に対し相続税が課せられます。

この場合、500万円 × 法定相続人(妻と子供3人)の数が非課税となるため、計2,000万円非課税となります。受取保険金は810万円ですから全額受け取れることになります。

No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金|国税庁 (nta.go.jp)

一方、妻が先に亡くなった場合は②の保険金が支払われ、保険料負担者と保険金受取人が私ですから所得税(一時所得)が課税されます。

課税対象金額は

(死亡保険金-保険金掛金-500,000)×1/2

で計算されます。実際に計算すると

(1,200万円-418万円-50万円)×1/2=366万円

となります。

税金は概算ですが

366万円×20%=73万円

くらいとなります。

実質の手取り額は1,127万円くらいですから、大きく目減りする訳ではありません。

どちらが先に亡くなるかで残る生命保険金の税金が違う

私たち夫婦のどちらかが亡くなった後も、もう片方の生命保険契約は残ります。保険金受取人は相続人である子供(3人)ということになります。

妻が先に亡くなった場合、私を被保険者とする保険②が残ります。私が保険金を支払っていますから、私が亡くなった際の保険金810万円にかかる税金は相続税となります。

相続人である子供が3人いますから1,500万円が非課税となり、保険金に相続税はかかりません。

これに対し私が先に亡くなった場合には、保険金支払者が私、被保険者が妻、受取人が子供となり、妻がが亡くなった際の保険金は贈与税がかかることになります。

贈与税の税率計算は下記の通りです。

No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)|国税庁 (nta.go.jp)

実際に計算すると

(1,200万円-110万円)×40%-175万円=261万円

となります。

手取額は1,000万円を切り939万円となってしまいます。

整理すると、

私が先に亡くなった際の死亡保険金の合計は

810万円(①の契約)+939万円(②の契約)=1,749万円

妻が先に亡くなった場合の死亡保険金の合計は

1,127万円(②の契約)+810万円(①の契約)=1,937万円

となり188万円もの差が出てきます。

といって、どちらが先に亡くなるかは天命に委ねるしかありません。

今更ですが生命保険契約は保険料負担者と被保険者を同一にして、できれば死亡保険金は非課税の範囲内にしておくのがよさそうです。

保険料負担者と被保険者が違う場合は税金のことを頭に入れておかないといけません。