年金の繰下げ受給
私は今68歳になったところですが、まだ老齢年金を受給していません。
年金の繰下げ受給を利用している状況です。
昨年3月迄働いていたので年金受給は延ばしていました。その後コロナ禍の中でどうしようかなと思いつつ現在に至っています。
年金の繰下げ受給制度については日本年金機構のサイトをご覧ください。
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-02.html
年金を65歳で請求せずに、66歳以降70歳までの間で申し出た時から繰下げて請求することができます。繰下げ受給の請求をした時点に応じて、最大で42%年金額が増額されます。
受給開始を繰り下げた場合、1か月毎に0.7%年金が増えます。
例えば、65歳になった時点で月間15万円の年金が支給される人の場合、1か月毎に1,050円づつ受給額が増加し、70歳になった時点では1,050円×60か月=63,000円受給額が増えることになります。年間では756,000円の増加です。
月間150,000円の受給額が213,000に42%も増加します。年間では1,800,000円の受給額が2,556,000円となります。
グラフで示すと下のようになります。
繰下げ受給の損得は⁉
上記の例で、累計の年金受給額を比較したのが下のグラフです。
累計額でみると、81歳迄は繰下げしない方が得ですが、82歳迄生きているなら繰り下げた方が得になります。
仮に90歳迄生きたとすると、612万円ほど生涯受給額が多くなります。
ただし、年金収入に応じて所得税だけでなく健康保険料、介護保険料も増えていきます。
私の計算では繰下げない場合のこれらの費用は169千円、繰下げた場合は296千円となり年間127千円増加します。(住んでいる地域によって保険料は違いますので、あくまでも試算です)
これを加味すると、83歳が分岐点となります。
年金受給を遅らすディメリットとしては、
- 82歳以前で死去すると、総受取額が減少する
- 年金財政は破綻に瀕しており、今後受給額が減少するおそれがある
- 70歳迄は年金が入ってこないため、5年間の生活資金を確保する必要がある(貯蓄をしておく、ないしは働き続ける)
- 既に3年間繰り下げている
- コロナ禍でしばらくは自粛生活を余儀なくされている(その分レジャー等の費用が出ていかない)
- 長生きすればするほど、介護施設等への費用が必要であり、毎年の収入が多ければ対応しやすく安心感がある。子供等になるべく負担をかけさせたくない。